脳梗塞後遺症による記憶障害がある利用者では、予定を忘れることから、家族が一日の行動を全て指示するようになることがあります。
覚えているかだけでなく、カレンダー、アラーム、メモなど外的手段を自分で確認し、次の行動へ移れる力を評価することが重要です。
ここでは、大きな週間予定表と朝のアラームを使い、デイサービスの日と持ち物を自分で確認したい利用者を例に紹介します。
この記事が参考になるケース
- 元事務職で手帳に予定を書く習慣がある
- 曜日と自宅の場所は理解している
- 口頭で聞いた新しい予定は十分後に忘れることがある
- 大きな週間予定表は自分で読める
- スマートフォンの朝のアラームを止められる
- 予定表を見れば通所日の持ち物を思い出せる
- 本人は夫に毎回言われず自分で確認したい
- 夫は予定表の更新と最終確認だけ行いたい
記憶できる時間、予定表の理解、アラーム操作、確認行動、本人が以前から使っていた方法を確認してください。
※記憶や意識状態が急に変化した場合、麻痺や言葉の変化等を伴う場合は速やかに医療機関へ相談してください。
利用者像の例
- 65歳・女性・要介護1
- 夫と二人暮らし
- 脳梗塞後遺症による近時記憶の低下がある
- 元事務職で手帳に予定を書く習慣がある
- 曜日と自宅の場所は理解している
- 口頭で聞いた新しい予定は十分後に忘れることがある
- 大きな週間予定表は自分で読める
- スマートフォンの朝のアラームを止められる
- 予定表を見れば通所日の持ち物を思い出せる
- 本人は夫に毎回言われず自分で確認したい
- 夫は予定表の更新と最終確認だけ行いたい
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
口で聞くと忘れるが、予定表を見れば分かるので、自分で通所日と持ち物を確認したい。
家族の意向
おすすめ文例
何度も口で指示せず、予定表を見るよう一度伝え、最後だけ一緒に確認したい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は夫と暮らし、元事務職として使ってきた手帳や予定表の習慣を活かし、自分で通所予定を確認したいと希望している。
曜日は理解しているが口頭の新しい予定は忘れやすく、大きな週間予定表を読むと通所日と持ち物を思い出せる。
朝のアラームを自分で止め、予定表へ移動して確認できる。
夫は予定変更を本人と一緒に記入し、当日は予定表を見る一回の声かけと最終確認にとどめる必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が予定表とアラームを使って通所日と持ち物を確認する力を活かす。週間予定表を食卓横の定位置に置き、予定変更は本人の前で大きな文字で更新する。夫は口頭指示を繰り返さず、予定表の確認を促し、本人が準備した後に一緒に最終確認する。
別の表現|短めにまとめたい場合
予定を見える形で整理し、本人が通所日や用事を自分で確認できるよう支援する。家族・関係職種で確認方法を統一し、失敗を責めずに習慣づくりを進める。
第2表の文例
予定を全て覚えることではなく、本人が使える外的手段で必要な情報を確認し、次の行動を選べることを目標にします。
課題① 朝のアラームをきっかけに、今日の予定を確認したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
朝のアラームをきっかけに、今日の予定を確認したい。
長期目標
本人が自分で通所日を確認できる。
短期目標
アラームを止めた後、食卓横の予定表を見て通所の有無を答えられる。
サービス内容
アラーム名を予定を確認に設定し、予定表を移動しやすい定位置へ置く。
課題② 予定表を見て、通所の持ち物を準備したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
予定表を見て、通所の持ち物を準備したい。
長期目標
本人が必要物品を確認して準備へ参加できる。
短期目標
予定表の写真を見て、連絡帳、薬、上着をそろえられる。
サービス内容
持ち物写真を予定欄へ添え、本人がそろえた後に夫が一緒に確認する。
課題③ 予定変更も自分で確認し、納得して行動したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
予定変更も自分で確認し、納得して行動したい。
長期目標
変更内容が本人へ共有され、見通しを持って過ごせる。
短期目標
変更時に夫と予定表を書き換え、本人が新しい日付を指させる。
サービス内容
口頭だけで伝えず、本人の前で変更前を消して新しい予定を記入し、再確認する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 朝のアラームをきっかけに、今日の予定を確認したい。 | 本人が自分で通所日を確認できる。 | アラームを止めた後、食卓横の予定表を見て通所の有無を答えられる。 | アラーム名を予定を確認に設定し、予定表を移動しやすい定位置へ置く。 |
| 予定表を見て、通所の持ち物を準備したい。 | 本人が必要物品を確認して準備へ参加できる。 | 予定表の写真を見て、連絡帳、薬、上着をそろえられる。 | 持ち物写真を予定欄へ添え、本人がそろえた後に夫が一緒に確認する。 |
| 予定変更も自分で確認し、納得して行動したい。 | 変更内容が本人へ共有され、見通しを持って過ごせる。 | 変更時に夫と予定表を書き換え、本人が新しい日付を指させる。 | 口頭だけで伝えず、本人の前で変更前を消して新しい予定を記入し、再確認する。 |
脳梗塞後遺症・記憶障害のケアプランで意識したいポイント
覚えることだけを目標にしない
予定表やアラームを使って確認できる能力を評価します。
情報の場所を統一する
複数のメモを作らず、食卓横の週間予定表へ情報を集約します。
家族の口頭指示を減らす
何度も説明する代わりに、本人が予定表を見る行動を支援します。
文例を使うときのポイント
- 記憶保持時間を確認する
- 本人が読める予定表を作る
- アラームと予定表を結びつける
- 変更は本人の前で記入する
- 最終確認だけ家族が行う
まとめ
記憶障害の予定管理では、本人が使える予定表、アラーム、過去の手帳習慣を活かします。
夫が口頭指示を繰り返さず、本人が自分で確認する流れを作ることで、通所準備の主体性を守れます。
関連するケアプラン文例
- ケアプラン文例【脳梗塞後遺症・高次脳機能障害・外出準備】
- ケアプラン文例【脳梗塞後遺症・失行・歯磨き】
- ケアプラン文例【脳梗塞後遺症・独居・緊急連絡】


コメント