ケアプラン文例【大腿骨頸部骨折後・布団生活からベッドへ】|起居動作を安全にする第1表・第2表の記入例

長年布団で暮らしてきた人にとって、骨折後のベッド導入は動作を安全にする一方、生活習慣が変わる戸惑いを伴います。

本記事では、本人の布団への思いを聞きながら、起き上がりと立ち上がりをしやすいベッドを試用する事例を紹介します。

ここでは、安全を理由に一方的に生活様式を変えず、本人が体験して選べる計画とします。を例に紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 畳の部屋に置ける低床ベッドを試すことには関心を示している。

布団へのこだわりを拒否と捉えず、部屋、家族との距離、朝夕の習慣など本人が大切にしている理由を確認する。

ベッド高、手すり、マットレスは本人の起居・移乗能力と住環境を専門職が評価して調整する。

利用者像の例

  • 78歳男性。大腿骨頸部骨折後に退院予定で、入院前は畳の部屋に布団を敷いて寝ていた。
  • 床からの立ち上がりは上肢支持があっても難しく、妻が引き上げる介助は困難である。
  • 本人は畳の部屋で寝る習慣を大切にしており、洋室への移動には抵抗がある。
  • 畳の部屋に置ける低床ベッドを試すことには関心を示している。

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

畳の部屋で寝る暮らしは残したい。そこに置けるベッドなら、実際に使ってから決めたい。

家族の意向

おすすめ文例

床から起こすのは難しい。本人が納得して使える高さと置き方を相談したい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は畳の部屋で過ごす習慣と家族との生活動線を大切にし、試用して判断する意思を表明できる。

床からの立ち上がりには大きな介助が必要で、妻の身体負担と転倒リスクが高い。

本人の希望する部屋でベッドを試用し、起き上がり、端座位、立ち上がり、夜間動線を評価して本人が選択できるよう支援する。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が布団生活を大切にする理由を聞き、畳の部屋でのベッド導入を検討する。福祉用具専門相談員やリハビリ職が高さ、手すり、配置を実地で調整する。試用後に本人の寝心地と動作、妻の介助負担を確認して継続を決める。

別の表現|短めにまとめたい場合

本人が大切にする畳での生活を尊重し、寝心地と起居動作、家族負担を確認しながら、住環境に合うベッドを試用して調整する。

第2表の文例

本人の生活習慣を尊重し、試用と実地評価を通じて安全な起居環境を選ぶ。

課題① 慣れた畳の部屋で安心して休みたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

慣れた畳の部屋で安心して休みたい。

長期目標

本人が納得した寝具を使い、落ち着いて睡眠を取れる。

短期目標

畳の部屋に設置したベッドを試用し、寝心地と使いやすさを伝えられる。

サービス内容

福祉用具専門相談員は複数の選択肢を説明し、本人の返答を待って試用品を調整する。

課題② 自分の力を使って起き上がり、立ち上がりたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

自分の力を使って起き上がり、立ち上がりたい。

長期目標

ベッドと手すりを使い、安全に起居動作ができる。

短期目標

見守りのもと、寝返りから端座位、立ち上がりまで行える。

サービス内容

理学療法士等が一連の動作を評価し、ベッド高と手すり位置を本人に合わせて調整する。

課題③ 妻に抱え上げてもらわず生活したい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

妻に抱え上げてもらわず生活したい。

長期目標

妻が身体を持ち上げず、必要な見守りで起居を支えられる。

短期目標

本人の動作開始を待ち、妻が確認した位置から見守れる。

サービス内容

専門職は妻へ見守りと介助の境界を実地で伝え、腰痛や不安を確認する。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
慣れた畳の部屋で安心して休みたい。本人が納得した寝具を使い、落ち着いて睡眠を取れる。畳の部屋に設置したベッドを試用し、寝心地と使いやすさを伝えられる。福祉用具専門相談員は複数の選択肢を説明し、本人の返答を待って試用品を調整する。
自分の力を使って起き上がり、立ち上がりたい。ベッドと手すりを使い、安全に起居動作ができる。見守りのもと、寝返りから端座位、立ち上がりまで行える。理学療法士等が一連の動作を評価し、ベッド高と手すり位置を本人に合わせて調整する。
妻に抱え上げてもらわず生活したい。妻が身体を持ち上げず、必要な見守りで起居を支えられる。本人の動作開始を待ち、妻が確認した位置から見守れる。専門職は妻へ見守りと介助の境界を実地で伝え、腰痛や不安を確認する。

布団からベッドへ変更する場合のポイント

生活習慣の意味を聞く

布団そのものだけでなく、部屋や家族との関係など本人が残したいものを確認する。

試用して選ぶ

説明だけで決めず、本人が寝心地と動作を体験して判断できるようにする。

一連の起居を評価する

寝返り、端座位、立ち上がり、夜間移動まで確認して用具を調整する。

文例を使うときのポイント

  • 設置スペースと歩行器の動線を実測する。
  • 試用期間中に睡眠、痛み、起居動作を確認する。
  • 本人の納得と妻の介助負担を併せて評価する。

まとめ

寝具の変更は安全面だけでなく、本人の長年の生活習慣に関わります。

大切にしたい暮らしを残し、試用と実地評価を通じて本人が選べるよう支援します。

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