血液透析ではシャントの状態を日常的に確認する必要がありますが、本人や家族が何を見ればよいか分からず不安になることがあります。
本記事では、医療職から示された方法で本人がシャントを確認し、異常時に速やかに相談するケアプラン文例を紹介します。
この記事が参考になるケース
- シャント音や拍動の確認方法が曖昧である。
- 本人は反対の手でシャント部に触れることができる。
- 家族は心配してシャント側の腕を使わせないようにしている。
シャントの観察方法、保護、異常時の対応は透析施設の指示に従い、異常が疑われる場合は速やかに連絡する。
利用者像の例
- 72歳男性。左前腕にシャントがあり、週3回透析を受けている。
- 右手でシャント部に触れ、説明があれば状態を確認できる。
- 確認を忘れる日があり、入浴時の扱いにも不安がある。
- 妻は腕を傷つけることを恐れ、着替えまで手伝っている。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
自分でシャントを守り、異常があればすぐ透析施設へ連絡したい。
家族の意向
おすすめ文例
必要な注意点を知り、本人ができる確認を見守りたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人はシャント部に触れて確認する能力と、異常時に電話する力がある。
観察手順が習慣化しておらず、家族の過度な介助が本人の自立を妨げている。
透析施設の指導に基づき、確認時点、観察項目、保護方法、連絡基準を共有する必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が自分でシャントを守りたい意向と反対の手で状態を確認できる力を活かし、透析施設から指導された方法で毎日決まった時点に音や拍動、腫れ、痛み、出血等を確認できるよう分かりやすい手順を整えるとともに、着替えや清潔保持はシャント部を保護しながら本人が行える動作を続け、妻は過度に制限せず確認忘れと難しい部分のみ補い、異常が疑われる時は自己判断せず透析施設へ速やかに連絡する。
別の表現|短めにまとめたい場合
透析施設の指導に沿ってシャントの状態を毎日確認し、本人ができる更衣や清潔動作を続けられるよう支援する。異常時は自己判断せず速やかに連絡する。
第2表の文例
保護だけでなく、本人が自分で確認し相談できることを目標にします。
課題① シャントの状態を毎日自分で確認したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
シャントの状態を毎日自分で確認したい。
長期目標
決めた手順でシャントを観察し、状態を把握できる。
短期目標
決まった時間に音や拍動等を確認できる。
サービス内容
透析施設や訪問看護等が観察動作を確認し、分かりやすい手順を整える。
課題② シャントを守りながら更衣や清潔を続けたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
シャントを守りながら更衣や清潔を続けたい。
長期目標
必要な注意を守り、自分でできる生活動作を継続できる。
短期目標
衣類や入浴時の注意を確認して動作できる。
サービス内容
介護職等が透析施設の指示を共有し、本人ができる動作を見守る。
課題③ 異常がある時にすぐ相談したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
異常がある時にすぐ相談したい。
長期目標
シャントの変化に気づき、透析施設へ連絡できる。
短期目標
腫れ、痛み、出血等を家族へ伝えられる。
サービス内容
本人・家族が異常時の連絡先と対応を確認する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| シャントの状態を毎日自分で確認したい。 | 決めた手順でシャントを観察し、状態を把握できる。 | 決まった時間に音や拍動等を確認できる。 | 透析施設や訪問看護等が観察動作を確認し、分かりやすい手順を整える。 |
| シャントを守りながら更衣や清潔を続けたい。 | 必要な注意を守り、自分でできる生活動作を継続できる。 | 衣類や入浴時の注意を確認して動作できる。 | 介護職等が透析施設の指示を共有し、本人ができる動作を見守る。 |
| 異常がある時にすぐ相談したい。 | シャントの変化に気づき、透析施設へ連絡できる。 | 腫れ、痛み、出血等を家族へ伝えられる。 | 本人・家族が異常時の連絡先と対応を確認する。 |
シャント管理のケアプラン作成ポイント
指導内容を統一する
透析施設の説明を家族・介護職でも共有する。
本人の動作を残す
必要以上に腕の使用や生活動作を制限しない。
異常時を具体化する
観察項目と連絡先を分かりやすく示す。
文例を使うときのポイント
- 血圧測定や圧迫等の注意は透析施設へ確認する。
- 出血時の対応方法を関係者で共有する。
- 異常時は次回透析まで待たず相談する。
まとめ
シャント管理では、透析施設の指導に沿った確認を本人の生活習慣に組み込み、必要な保護と自立した生活動作を両立することが大切です。
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