手指や手首の痛みがあると、包丁、鍋、容器の開閉が負担となり、本人が続けてきた調理の役割を失うことがあります。
本記事では、関節への負担を減らす道具と工程を選び、本人が料理の役割を続けるケアプラン文例を紹介します。
この記事が参考になるケース
- 包丁や重い鍋を使うと手首の痛みが強くなる。
- 座位での下ごしらえと軽い器具の操作はできる。
- 夫は悪化を心配して台所作業をすべて止めている。
関節保護の方法や装具・自助具の使用は医師・作業療法士等の評価を確認する。
利用者像の例
- 71歳女性。関節リウマチで、夫と二人暮らし。
- 包丁や重い鍋を使うと手首の痛みが強くなる。
- 座位での下ごしらえと軽い器具の操作はできる。
- 夫は悪化を心配して台所作業をすべて止めている。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
簡単な料理だけでも自分で作り、夫と食べたい。
家族の意向
おすすめ文例
手を傷めない作業を一緒に見つけ、重い物は代わりたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
座位での下ごしらえと軽い器具の操作はできる。
包丁や重い鍋を使うと手首の痛みが強くなる。 夫は悪化を心配して台所作業をすべて止めている。
軽い調理器具、座位作業、工程の分担、休憩を取り入れて負担の大きい動作を避ける
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人の「簡単な料理だけでも自分で作り、夫と食べたい。」という希望と現在行えている動作を尊重し、軽い調理器具、座位作業、工程の分担、休憩を取り入れて負担の大きい動作を避ける。家族は重い鍋や包丁等の負担が大きい工程を担い、本人の作業を奪わない。作業中と作業後の痛み、腫れ、疲労の変化を医療・介護職で共有し、体調や生活状況に合わせて支援方法を調整する。
別の表現|短めにまとめたい場合
軽い道具と座位作業を取り入れ、本人ができる調理工程を休憩しながら続ける。家族は重い鍋や包丁等の負担が大きい工程を担い、本人の作業を奪わない。作業中と作業後の痛み、腫れ、疲労の変化を関係職種で共有する。
第2表の文例
サービスを利用すること自体ではなく、本人が望む生活を続けられることを目標にします。
課題① 手を守りながら簡単な料理を作りたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
手を守りながら簡単な料理を作りたい。
長期目標
負担の少ない方法で調理の役割を続けられる。
短期目標
軽い道具を使い、座って一品の下ごしらえができる。
サービス内容
作業療法士等が道具、姿勢、工程を本人と確認する。
課題② 負担の大きい作業は家族へ頼みたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
負担の大きい作業は家族へ頼みたい。
長期目標
家族と役割分担して安全に調理できる。
短期目標
重い鍋や硬い食材の作業を夫へ頼める。
サービス内容
家族が本人の希望を確認し、負担の大きい工程を補う。
課題③ 調理後の痛みを確認したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
調理後の痛みを確認したい。
長期目標
症状に合わせて作業量を調整できる。
短期目標
作業後の痛みと疲労を伝えられる。
サービス内容
関係職種が活動量と症状を共有し、必要時は医療職へ相談する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 手を守りながら簡単な料理を作りたい。 | 負担の少ない方法で調理の役割を続けられる。 | 軽い道具を使い、座って一品の下ごしらえができる。 | 作業療法士等が道具、姿勢、工程を本人と確認する。 |
| 負担の大きい作業は家族へ頼みたい。 | 家族と役割分担して安全に調理できる。 | 重い鍋や硬い食材の作業を夫へ頼める。 | 家族が本人の希望を確認し、負担の大きい工程を補う。 |
| 調理後の痛みを確認したい。 | 症状に合わせて作業量を調整できる。 | 作業後の痛みと疲労を伝えられる。 | 関係職種が活動量と症状を共有し、必要時は医療職へ相談する。 |
関節リウマチと調理のケアプラン作成ポイント
本人の希望を確認する
病状だけで決めず、本人が続けたい生活と役割を確認する。
できる動作を活かす
実際に使えている方法や能力を計画へ反映する。
変化時の相談を整える
家族・サービス・医療職で観察項目と連絡方法を共有する。
文例を使うときのポイント
- 関節保護の方法や装具・自助具の使用は医師・作業療法士等の評価を確認する。
- 家族の不安と負担にも配慮する。
- 本人の体調と満足感を継続して確認する。
まとめ
関節リウマチの調理支援では、道具と工程を変えて関節を守り、本人が大切にしてきた役割を残すことが大切です。
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