ケアプラン文例【パーキンソン病・小字症】|文字が小さく書類記入が難しい場合の第1表・第2表の記入例

パーキンソン病で文字が小さくなっても、書類の内容を理解し、自分で確認・署名できる力が残る場合があります。小字症のケアプランでは、書く動作と意思決定を分け、道具と待つ時間を整えて自署の機会を残します。

ここでは、文字が小さくなり書類記入に時間を要するが、内容を理解し、自分で確認したうえで署名や必要事項を記入したい利用者の架空事例で、第1表・第2表のケアプラン文例を紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 書類は読んで判断できるが、文字が小さくなり記入に時間がかかる方
  • 家族の全面代筆にせず、自筆・見守り・代筆の範囲を分けたい場合

書類の整理や保管ではなく「本人が書く動作」を中心とした架空事例です。実際の状態と本人の希望に合わせて文例を調整してください。

利用者像の例

  • 79歳・女性・要介護1
  • 次男夫婦と同居
  • 元小学校教員で、手帳に予定を書く習慣がある
  • 書き進めると文字が次第に小さくなる
  • 細い欄や複数項目の連続記入に時間を要する
  • 書類の内容を読み理解することができる
  • 太めのペンと大きな記入欄では氏名や短い言葉を書ける
  • 家族が代筆することが増えている
  • 本人は内容を自分で確認し、可能な部分は自筆したい

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

文字は小さくなるが、内容は自分で確認できる。署名や書けるところは自分で書きたい。

家族の意向

おすすめ文例

時間がかかるからと全部代筆せず、本人が書きやすい準備をして、必要なところだけ手伝いたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は元教員として文字を書くことを大切にし、現在も手帳で予定を管理している。

書き進めると文字が小さくなり、狭い記入欄や連続した書字には時間を要するが、書類の内容を理解し、太めのペンと広い欄であれば氏名や短い言葉を記入できる。

家族による代筆が増えているが、本人は書類を自分で確認し、可能な部分は自筆したいと希望している。

書字能力と理解力を分けて評価し、記入環境を整えて本人が選択・確認・署名できる機会を確保する必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が書類の内容を理解し確認できるよう、十分な説明と時間を確保する。

太めの筆記具、滑りにくい下敷き、広い記入欄等を準備し、本人が書ける部分は本人に任せる。

代筆が必要な場合も内容と代筆範囲を本人に確認し、本人の意思を反映する。

第2表の文例

本人のできていることと生活上の目的を明確にし、必要な支援だけを組み合わせます。

課題① 時間がかかっても、書ける部分は自分で記入したい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

時間がかかっても、書ける部分は自分で記入したい。

長期目標

本人に合った環境で署名や短い事項を自筆できる。

短期目標

太めのペンと広い欄を使い、自分の氏名を記入できる。

サービス内容

机と椅子、太めのペン、広い記入欄を本人と試す。本人の手は動かさず、記入を待つ。紙がずれるときは本人に確認して紙を固定し、疲れや書きにくさが出たら休憩または代筆する箇所を相談する。

課題② 書類の内容を自分で確かめてから決めたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

書類の内容を自分で確かめてから決めたい。

長期目標

内容を理解し、本人の判断が手続きに反映される。

短期目標

説明を受け、不明点を確認して意思を示せる。

サービス内容

書類を一項目ずつ説明し、本人の質問と返答を待ち、理解した内容を本人と確認する。

課題③ 必要な代筆は自分の希望に沿って行ってほしい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

必要な代筆は自分の希望に沿って行ってほしい。

長期目標

本人が代筆範囲を選び、納得して手続きを進められる。

短期目標

自筆する箇所と代筆を依頼する箇所を伝えられる。

サービス内容

代筆前に本人の希望と記載内容を確認し、記入後も本人と読み合わせる。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
時間がかかっても、書ける部分は自分で記入したい。本人に合った環境で署名や短い事項を自筆できる。太めのペンと広い欄を使い、自分の氏名を記入できる。机と椅子、太めのペン、広い記入欄を本人と試す。本人の手は動かさず、記入を待つ。紙がずれるときは本人に確認して紙を固定し、疲れや書きにくさが出たら休憩または代筆する箇所を相談する。
書類の内容を自分で確かめてから決めたい。内容を理解し、本人の判断が手続きに反映される。説明を受け、不明点を確認して意思を示せる。書類を一項目ずつ説明し、本人の質問と返答を待ち、理解した内容を本人と確認する。
必要な代筆は自分の希望に沿って行ってほしい。本人が代筆範囲を選び、納得して手続きを進められる。自筆する箇所と代筆を依頼する箇所を伝えられる。代筆前に本人の希望と記載内容を確認し、記入後も本人と読み合わせる。

自筆・見守り・代筆をどう分けるか

元教員である本人にとって、自分の氏名や予定を書くことは生活の一部です。文字の小ささだけで理解力を判断せず、まず内容を説明し、何を自分で書きたいかを聞きます。署名等の代筆の取扱いは提出先の手続きに確認し、自署と同じ扱いになるとは限りません。

手を動かすのは本人、支援者は条件を整える

  • 本人:説明を読み、不明点を質問する。筆記具を選び、書ける範囲を自分で記入し、疲れたら休憩や代筆を希望する。
  • 家族・担当職員:道具と書く面を準備し、一項目ずつ示して待つ。紙のずれなど、困っている部分を本人に確認して補う。
  • 作業療法士等の関係専門職:必要に応じて姿勢、筆記具の握りやすさ、記入欄の広さ、書き続けたときの変化を評価し、家庭でも使える方法を共有する。

この事例の「見守り」は、手を握って文字を書く方向へ誘導することではありません。手を添える支援が必要と思われる場合は、本人の希望と専門職の評価を確認し、誰が何を支えるのかを別に定めます。本人が書いたことにして支援者が手を動かす扱いにはしません。

評価|大きな文字より、本人が確認して書けたか

  • 同じ筆記具・記入欄・姿勢で、氏名や短い記入をどこまで自分で行えたか、かかった時間、休憩、紙の固定などの支援量を比べる。
  • 書き進めた後半の読みやすさと、疲れ・手の動かしにくさ・本人の満足を確認する。速度だけを成功条件にしない。
  • 代筆した場合は箇所と理由、本人が内容を確認できたかを残す。道具を変えた場合は条件も記録して比較する。

評価記録例:太めのペンと広い欄を準備すると、本人が氏名を自筆できた。紙のずれのみ家族が固定し、手添えは行わなかった。続く項目は疲れを訴えたため休憩。本人と相談し、その日は氏名以外の記入を家族が代筆し、記載内容を読み合わせた。

計画期間は本人の状態と実際の手続きに合わせて設定します。自署できる範囲と支援量を見直し、書く機会と本人の判断の両方を残します。

計画書へ整理する

ほかの生活課題はケアプラン文例一覧から探せます。自筆と代筆の範囲を決めたら、第2表作成補助ツールで目標と担当する支援を整理してください。

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