パーキンソン病のケアプランでは、動作の遅さや転倒リスクだけでなく、服薬時間による状態の変化、姿勢、嚥下、疲労、睡眠、コミュニケーション、家庭や地域での役割まで、生活全体を具体的に確認します。
このページでは、第1表・第2表の記入例を、移動・姿勢、身辺動作・家事、症状・健康管理、コミュニケーション・交流、外出・役割・家族支援の5分野に分けて紹介します。本人が動きやすい時間帯、身につけている工夫、続けたい役割に近い事例を選んでください。
作成時の注意:症状の現れ方、オン・オフ、服薬、嚥下、血圧変動、運動方法、福祉用具の適合は一人ひとり異なります。主治医・看護職・薬剤師・リハビリ専門職等の評価と指示を確認し、本人の生活環境に合わせて調整してください。
担当ケースに近いテーマから探す
| 主な困りごと・希望 | 確認したい視点 | 該当する事例 |
|---|---|---|
| 歩行、立ち上がり、起き上がり、階段が不安 | 動きやすい時間帯、姿勢、支持物、環境、転倒歴 | 移動・姿勢・起居動作 |
| 着替え、入浴、食事、排泄、家事を続けたい | 動作手順、休憩、道具、本人が行える部分 | 身辺動作・食事・排泄・家事 |
| 服薬、嚥下、疲労、睡眠、発汗などが心配 | 症状の時間帯、医療職の指示、記録、相談方法 | 症状・服薬・栄養・睡眠・防災 |
| 声や表情、文字で意思が伝わりにくい | 本人が伝えやすい方法、待つ時間、補助手段 | コミュニケーション・書類・交流・趣味 |
| 外出、地域の役割、趣味、独居生活を続けたい | 本人の目的、移動手段、支援分担、家族の休息 | 外出・地域生活・役割・家族支援 |
移動・姿勢・起居動作
すくみ足、転倒、立ち上がり、起き上がり、歩行器、姿勢、ふらつき、玄関・階段など、移動の安全と本人の動作を支える事例です。
- ケアプラン文例【パーキンソン病・すくみ足】|転倒リスクがある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【訪問リハビリ・パーキンソン病・すくみ足】|生活動線で練習する第1表・第2表
- ケアプラン文例【パーキンソン病・転倒を繰り返す】|転倒リスクが高い場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・立ち上がり困難】|起立動作が難しい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・起き上がり困難】|ベッドからの離床が難しい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・歩行器導入】|福祉用具を使って安全に歩きたい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・前傾姿勢・座位保持】|食事や趣味の姿勢が崩れやすい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・起立時のめまい・ふらつき】|立ち上がり後の移動が不安な場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・靴の着脱・玄関動作】|自分で外出準備を続ける場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・寝返り・夜間体位変換】|自分で姿勢を変えて眠る場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・階段昇降】|自宅の2階で生活を続ける場合の第1表・第2表の記入例
身辺動作・食事・排泄・家事
更衣、入浴、排泄、食事、口腔、調理、洗濯、掃除、台所片付け、整容など、日常生活の役割を続ける事例です。
- ケアプラン文例【パーキンソン病・更衣・入浴動作】|ADLに時間がかかる場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・便秘・排泄動作】|トイレ動作が難しい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・夜間トイレ】|夜間移動と転倒が心配な場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・食事動作】|手の震えや上肢の使いにくさがある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・流涎・口腔ケア】|よだれや口元の清潔が気になる場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・調理継続】|包丁や火の扱いに不安がある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・洗濯動作】|洗濯物を干す・取り込む動作が難しい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・掃除動作】|家の役割を無理なく続ける場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・食器洗い・台所片付け】|家事の役割を安全に続ける場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・ひげ剃り・整容】|朝の身だしなみを自分で整える場合の第1表・第2表の記入例
症状・服薬・栄養・睡眠・防災
オンオフ、嚥下、低栄養、服薬、睡眠、疲労、発汗、災害時の備えなど、医療と生活をつなぐ事例です。
- ケアプラン文例【パーキンソン病・オンオフ】|服薬時間で動きにくさに波がある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【訪問看護・パーキンソン病・オンオフ】|服薬と動作をつなぐ第1表・第2表
- ケアプラン文例【パーキンソン病・嚥下機能低下】|食事に時間がかかる場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・体重減少】|食欲低下・低栄養が心配な場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・服薬管理】|飲み忘れや服薬時間のずれがある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・睡眠の乱れ】|夜眠れず日中に眠気がある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・疲れやすい】|活動耐久性が低下した場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・睡眠障害・夜間不眠】|夜中に何度も目が覚める場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・疲れやすい・活動ペース】|家事や外出を無理なく続ける場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・発汗・体温調節】|汗による不快感を減らして外出する場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・災害時の避難】|服薬情報と移動方法を本人と備える第1表・第2表の記入例
コミュニケーション・書類・交流・趣味
声、表情、文字、電話、通院時の意思伝達、書類整理、会食、楽器など、本人の意思と人とのつながりを支える事例です。
- ケアプラン文例【パーキンソン病・構音障害・声が小さい】|会話が伝わりにくい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・表情が乏しい】|気持ちが伝わりにくく誤解される場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・小字症】|文字が小さく書類記入が難しい場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・電話での会話】|声が伝わりにくく連絡に不安がある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・コミュニケーション低下】|会話や意思確認が難しくなった場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・表情が乏しい・交流減少】|意欲がないように見える場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・通院時の意思伝達】|診察で症状や希望を自分で伝える場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・郵便物・書類整理】|自分で重要書類を確認する場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・外食・会食】|友人との食事を楽しむ場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・楽器演奏・手指動作】|趣味のキーボードを続ける場合の第1表・第2表の記入例
外出・地域生活・役割・家族支援
閉じこもり、独居、家族負担、買い物、園芸、公共交通、ごみ出し、戸締まり、旅行、ペットの世話を扱う事例です。
- ケアプラン文例【パーキンソン病・外出減少・閉じこもり】|活動量が低下した場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・家族介護負担】|介助量が増えてきた場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・独居】|一人暮らしを続ける第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・買い物・支払い】|レジでの動作に時間がかかる場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・園芸活動】|しゃがみ動作や屋外歩行に不安がある場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・バス利用・公共交通】|自分で通い慣れた場所へ外出する場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・ごみ出し・分別】|地域生活の役割を続ける場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・戸締まり・施錠】|自分で安全確認を続ける場合の第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・旅行・宿泊】|家族との一泊旅行を実現する第1表・第2表の記入例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・ペットの世話】|愛犬との暮らしを続ける場合の第1表・第2表の記入例
パーキンソン病のケアプランで大切にしたいこと
一日の中の症状変化を生活場面で確認する
同じ動作でも、服薬後は行いやすく、次の服薬前には難しくなることがあります。「歩ける・歩けない」だけでなく、時間帯、場所、疲労、急ぐ状況などを確認し、本人が力を発揮しやすい生活の組み立てを考えます。
本人が使っている合図や手順を活かす
すくみ足への声かけ、立ち上がり前の姿勢、道具の配置、動作を始める順番など、本人が身につけている方法を具体的に確認します。支援者が急かしたり引っ張ったりせず、本人のペースで開始できる環境を整えます。
意思が伝わるまで待ち、方法を選べるようにする
声が小さい、表情が乏しい、文字が書きにくい場合でも、本人の意欲や判断力がないとは限りません。短い質問、選択肢、文字や機器など、本人が伝えやすい方法を用い、返答を待つ時間を支援者間で共有します。
動作訓練を本人の生活上の目的につなげる
歩行や手指動作の改善だけを目標にせず、「自分でごみを出したい」「友人と会食したい」「ペットの世話を続けたい」など、その動作の先にある本人の役割や楽しみを第1表・第2表へ反映します。
家族・医療・介護の役割を具体的に分ける
本人が行うこと、家族が支えること、介護サービスが補うこと、医療・リハビリ職へ確認することを分けます。家族の介助量や休息も確認し、状態変化があったときの連絡方法を明確にします。
総合的な援助の方針は一人ひとり異なる一文にする
総合的な援助の方針は、本人が続けたい生活、動きやすい時間帯や活かせる力、医療・介護・家族の支援を一文でつなぎ、各事例の役割や希望が伝わる異なる表現にします。
状態変化に合わせて計画を見直す
動きやすい時間帯、介助量、食事量、外出頻度、家族の負担などに変化があれば、同じ計画を固定的に続けず、本人・家族と多職種で状況を確認します。服薬や治療に関する判断は主治医・看護職・薬剤師等と共有し、ケアプランには生活への影響と支援の役割を反映します。
現場で感じること
パーキンソン病の支援では、動作に時間がかかるほど、周囲が先回りして手を出しやすくなります。ただ、時間がかかることと、その動作ができないことは同じではありません。本人が行える工程と、支えが必要な工程を分け、急がせずに待つことも支援の一つです。できる部分を残しながら必要なところを補う視点を、家族やサービス事業所で共有していきます。
まとめ
パーキンソン病のケアプランは、症状や転倒リスクを並べるのではなく、本人が動きやすい条件と続けたい暮らしを結び付ける計画です。52事例から近い生活課題を選び、本人の方法、医療上の留意点、家族・サービスの役割を確認して、第1表・第2表へ反映してください。


コメント