パーキンソン病のある利用者では、ごみ袋を持って歩くことや収集場所までの移動が負担となり、これまでの家事役割を失うことがあります。
ごみ出しを一つの動作で捉えず、分別、袋を結ぶ、運ぶ、収集場所へ置く工程ごとに能力と危険を確認することが重要です。
ここでは、座って資源物を分別でき、軽い袋なら歩行器のかごで運べる力を活かし、週一回の役割を続けたい利用者を例に紹介します。
この記事が参考になるケース
- 大きな表示があれば曜日と分別区分を確認できる
- 椅子に座って缶とペットボトルを分けられる
- 袋の口は持ち手を交差させる方法で結べる
- 二キログラム程度の袋は歩行器のかごへ載せて運べる
- 収集場所まで約五十メートルで途中に休めるベンチがある
- 本人は役割と近所との挨拶を続けたい
- 妻は重い袋だけを運びたい
曜日の理解、分別、袋を閉じる手指操作、重量、歩行補助具、収集場所までの路面と時間帯を確認してください。
※悪天候や路面状況、本人の体調により安全が確保できない場合は、本人と相談して家族や地域支援へ切り替えてください。
利用者像の例
- 79歳・男性・要介護2
- 妻と二人暮らし
- 退職後は家庭のごみ出しを担当し、近所の人との朝の挨拶を楽しみにしている
- 大きな表示があれば曜日と分別区分を確認できる
- 椅子に座って缶とペットボトルを分けられる
- 袋の口は持ち手を交差させる方法で結べる
- 二キログラム程度の袋は歩行器のかごへ載せて運べる
- 収集場所まで約五十メートルで途中に休めるベンチがある
- 本人は役割と近所との挨拶を続けたい
- 妻は重い袋だけを運びたい
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
軽い資源ごみなら分けて歩行器で運べるので、近所の人に挨拶しながらごみ出しを続けたい。
家族の意向
おすすめ文例
重い燃えるごみは私が持ち、本人ができる資源ごみは準備と移動を見守りたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は妻と暮らし、退職後から担当してきたごみ出しと、収集場所で近所の人へ挨拶する習慣を続けたいと希望している。
大きな曜日表示で収集日を確認し、椅子座位で資源物を分け、持ち手付き袋を自分で結ぶことができる。
二キログラム程度の袋は歩行器のかごで運べ、収集場所までの途中にあるベンチで休憩できる。
袋の重量と天候を確認し、本人が運べる資源ごみと妻が担う重いごみを分ける必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が分別と軽い袋の運搬を行う力を活かし、週一回の役割と地域交流を継続できるよう支援する。
収集カレンダーを大きく表示し、前日に本人が資源物と袋を準備できる環境を整える。
当日の体調・天候・袋重量を本人と確認し、安全が難しい場合は妻へ依頼する選択を尊重する。
第2表の文例
収集場所まで一人で運ぶことだけを目標にせず、分別や準備を含め、本人が選んだ工程と地域とのつながりを続けられることを目標にします。
課題① 表示を確認し、自分で資源ごみを分別したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
表示を確認し、自分で資源ごみを分別したい。
長期目標
本人が収集日と分別区分を確認して準備できる。
短期目標
前日にカレンダーを見て、椅子座位で缶とペットボトルを分けられる。
サービス内容
見やすい位置に収集カレンダーと分別箱を置き、本人の確認と準備を待つ。
課題② 軽い袋を歩行器で安全に収集場所まで運びたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
軽い袋を歩行器で安全に収集場所まで運びたい。
長期目標
本人が体調と重量に合う方法でごみを運べる。
短期目標
二キログラム以下の袋を歩行器のかごへ載せ、途中で休みながら移動できる。
サービス内容
袋の重量、路面、歩行器のかご固定を確認し、妻が見守り、必要時はベンチで休憩する。
課題③ ごみ出しを通じて近所との挨拶を続けたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
ごみ出しを通じて近所との挨拶を続けたい。
長期目標
週一回、本人が地域の人と交流できる。
短期目標
天候と体調がよい日に収集場所で近所の人へ挨拶できる。
サービス内容
本人の希望する時間帯を確認し、悪天候時は無理をせず別日に近所と交流する方法を相談する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 表示を確認し、自分で資源ごみを分別したい。 | 本人が収集日と分別区分を確認して準備できる。 | 前日にカレンダーを見て、椅子座位で缶とペットボトルを分けられる。 | 見やすい位置に収集カレンダーと分別箱を置き、本人の確認と準備を待つ。 |
| 軽い袋を歩行器で安全に収集場所まで運びたい。 | 本人が体調と重量に合う方法でごみを運べる。 | 二キログラム以下の袋を歩行器のかごへ載せ、途中で休みながら移動できる。 | 袋の重量、路面、歩行器のかご固定を確認し、妻が見守り、必要時はベンチで休憩する。 |
| ごみ出しを通じて近所との挨拶を続けたい。 | 週一回、本人が地域の人と交流できる。 | 天候と体調がよい日に収集場所で近所の人へ挨拶できる。 | 本人の希望する時間帯を確認し、悪天候時は無理をせず別日に近所と交流する方法を相談する。 |
パーキンソン病・ごみ出しのケアプランで意識したいポイント
工程と重量を分けて評価する
分別はできても運搬が難しい場合など、工程ごとに能力と支援を整理します。
屋外条件を確認する
距離だけでなく、坂、段差、路面、天候、休憩場所を実際の経路で確認します。
地域交流の意味を残す
ごみ処理だけでなく、近所との挨拶という本人が大切にする役割を目標にします。
文例を使うときのポイント
- 曜日表示の理解を確認する
- 分別と袋を結ぶ動作を確認する
- 本人が運べる重量を確認する
- 歩行器のかごと路面を確認する
- 悪天候時の代替方法を決める
まとめ
ごみ出しでは、分別、袋を閉じる、運ぶ、収集場所へ置く工程を分け、本人ができる部分を残します。
重量と屋外条件を調整し、妻と分担することで、本人の役割と近所との交流を続ける計画になります。
関連するケアプラン文例
- ケアプラン文例【パーキンソン病・歩行器導入】
- ケアプラン文例【パーキンソン病・掃除動作】
- ケアプラン文例【パーキンソン病・外出減少・閉じこもり】


コメント