心不全で入退院を経験した利用者では、再入院への不安から活動を過度に控えたり、軽い変化でも家族が混乱したりすることがあります。
不安を否定せず、本人が確認できる症状、記録、相談先、続けたい活動を整理することが重要です。
ここでは、息切れと体重を記録し、変化時は訪問看護へ相談しながら、自宅前での花の手入れを続けたい利用者を例に紹介します。
この記事が参考になるケース
- 退院後、再入院が怖く外へ出ることを控えている
- 息切れ、足の張り、だるさを言葉で伝えられる
- 体重と症状を一枚の表へ記録できる
- 医療職から相談基準と連絡先が示されている
- 玄関前の鉢植えへ座って水やりできる
- 本人は不安に対処しながら花の世話を再開したい
- 夫は変化を一緒に確認し相談したい
不安の内容、本人が気づける変化、記録、医療職の相談基準、連絡先、再開したい活動を確認してください。
※強い息苦しさ、胸痛、意識の変化等がある場合は、医療職から示された緊急時の手順に従って速やかに対応してください。
利用者像の例
- 74歳・女性・要介護2
- 夫と二人暮らし
- 心不全で二回の入院歴がある
- 退院後、再入院が怖く外へ出ることを控えている
- 息切れ、足の張り、だるさを言葉で伝えられる
- 体重と症状を一枚の表へ記録できる
- 医療職から相談基準と連絡先が示されている
- 玄関前の鉢植えへ座って水やりできる
- 本人は不安に対処しながら花の世話を再開したい
- 夫は変化を一緒に確認し相談したい
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
また入院するのは怖いが、変化を記録して相談できるようにし、玄関前の花の世話をしたい。
家族の意向
おすすめ文例
不安だから全部止めさせず、本人の症状と記録を見て、決めたところへ一緒に相談したい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は夫と暮らし、二回の入院経験から再入院への不安があるが、玄関前の花の世話を再開したいと希望している。
息切れ、足の張り、だるさを言葉で伝え、体重と症状を一枚の表へ記録できる。
医療職から相談基準と連絡先が示され、玄関前では椅子に座って軽い水差しを扱える。
不安を理由に活動を全面中止せず、本人・夫が記録を確認して必要時に医療職へ相談し、体調に合う範囲で活動する必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が症状を伝え記録する力を活かし、不安に対処しながら自宅生活と花の世話を継続できるよう支援する。毎朝の体調記録と医療職から示された相談基準を本人・夫で共有する。活動前後に状態を確認し、変化時は独自に判断せず決めた相談先へ連絡する。
別の表現|短めにまとめたい場合
再入院への不安を受け止め、本人が症状や心配を早めに伝えられるよう支援する。相談先と対応方法を共有し、体調を確認しながら安心した生活につなげる。
第2表の文例
不安をなくすことだけでなく、本人が確認・記録・相談の方法を持ち、体調に合う生活を選べることを目標にします。
課題① 息切れや足の変化を自分の言葉で伝えたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
息切れや足の変化を自分の言葉で伝えたい。
長期目標
本人が体調変化を家族・医療職へ共有できる。
短期目標
息切れ、足の張り、だるさの有無を毎朝伝えられる。
サービス内容
三項目の確認表を用い、夫は一つずつ本人へ尋ねて返答を記録する。
課題② 記録を見て、必要なときに相談したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
記録を見て、必要なときに相談したい。
長期目標
本人・夫が医療職の基準に沿って相談できる。
短期目標
体重と症状の表を見ながら訪問看護等へ説明できる。
サービス内容
相談基準と連絡先を表の横に置き、本人の説明を中心に夫が補足する。
課題③ 体調のよい日に玄関前の花を世話したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
体調のよい日に玄関前の花を世話したい。
長期目標
不安に対処しながら本人らしい活動を再開できる。
短期目標
椅子に座り、軽い水差しで鉢二個へ水をやれる。
サービス内容
活動前後の状態を確認し、本人が行う、短くする、延期から選べるようにする。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 息切れや足の変化を自分の言葉で伝えたい。 | 本人が体調変化を家族・医療職へ共有できる。 | 息切れ、足の張り、だるさの有無を毎朝伝えられる。 | 三項目の確認表を用い、夫は一つずつ本人へ尋ねて返答を記録する。 |
| 記録を見て、必要なときに相談したい。 | 本人・夫が医療職の基準に沿って相談できる。 | 体重と症状の表を見ながら訪問看護等へ説明できる。 | 相談基準と連絡先を表の横に置き、本人の説明を中心に夫が補足する。 |
| 体調のよい日に玄関前の花を世話したい。 | 不安に対処しながら本人らしい活動を再開できる。 | 椅子に座り、軽い水差しで鉢二個へ水をやれる。 | 活動前後の状態を確認し、本人が行う、短くする、延期から選べるようにする。 |
心不全・再入院不安のケアプランで意識したいポイント
不安を生活上の課題として扱う
大丈夫と否定せず、何が怖いか、どう確認できれば安心かを本人へ尋ねます。
記録と相談を具体化する
何を記録し、どこへ連絡するかを医療職の基準に沿って見える化します。
活動を全面停止しない
体調に合う範囲と中止方法を整え、本人が大切にする活動を残します。
文例を使うときのポイント
- 不安の内容を本人へ聞く
- 本人が気づける症状を確認する
- 相談基準を医療職と共有する
- 記録項目を絞る
- 再開したい活動へつなげる
まとめ
再入院不安がある場合は、本人が気づける症状、記録、医療職への相談方法を具体化します。
不安を理由に全てを止めず、本人が体調に合わせて花の世話を選べる計画につなげます。
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