ケアプラン文例【通所リハビリ・記憶障害・予定管理】|暮らしにつなぐ第1表・第2表

予定表を見られても、持ち物の準備や出発につながらなければ予定管理の支援は十分ではありません。通所リハでは、本人が読める文字で予定を一つにまとめ、確認するきっかけから実際の行動までを家庭と同じ方法で試します。

脳梗塞後に新しい予定を忘れることがある70代女性の架空事例です。文字を読み、カレンダーの印から日程を確かめることはできます。繰り返し注意される本人・家族の負担を減らし、自分で予定を確認して準備できる生活を目指します。

この記事が参考になるケース

  • 70代女性。脳梗塞後に予定を忘れることがある。文字は読め、カレンダーに印があると日程を確認できる。
  • 本人は「自分で予定を確かめて、約束を守りたい。」と希望している。
  • 家族は「何度も注意するより、分かりやすい方法を一緒に使いたい。」と考えている。

サービスの利用可否・提供範囲・医療的支援は、保険者、事業所、主治医等へ確認します。

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

自分で予定を確かめて、約束を守りたい。

家族の意向

おすすめ文例

何度も注意するより、分かりやすい方法を一緒に使いたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は文字を読み、印のあるカレンダーから予定の日を示せるが、新しく聞いた予定を保持し、必要な時に思い出して準備することが難しい。家族は確認を繰り返しており、双方の負担になっている。予定を覚える力だけに頼らず、見れば分かる情報と確認のきっかけを整え、日程確認から持ち物の準備・出発へつながる条件を評価する必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

作業療法士等が本人の読み取りや注意の向け方を評価し、本人が選んだ一つの予定表に日付・行き先・必要な準備を分かりやすく示す。本人・家族と置き場所、毎日の確認時間、短い声かけを決め、通所日と家庭で同じ方法を用いる。家族は予定の変更を反映し、本人が確認・準備する時間を確保する。行動につながらなかった段階を記録し、表示やきっかけを調整する。

第2表の文例

サービスを利用すること自体ではなく、本人が望む生活を続けられることを目標にします。

課題① 予定を見て確認したい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

予定を見て確認したい。

長期目標

予定表を手掛かりに、通所日や家庭の約束に合わせて行動できる。

短期目標

一つの予定表から次回利用日を示せる。

サービス内容

通所リハの作業療法士等が文字・印・情報量の理解を評価する。予定を一つにまとめた表から今日と次回利用日を本人が探す場面を試し、必要な声かけを職員・家族と共有する。

課題② 外出の準備を忘れずにしたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

外出の準備を忘れずにしたい。

長期目標

予定に合わせて準備を始められる。

短期目標

予定表を確認して持ち物を一つ準備できる。

サービス内容

本人と決めた時間に予定表へ注意を向ける短い声かけを行う。同じ表に示した持ち物から本人が一つ用意するまで待ち、どの段階で追加の支援が必要だったかを記録する。

課題③ 家でも同じ道具を使いたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

家でも同じ道具を使いたい。

長期目標

家族と無理なく予定を共有できる。

短期目標

家庭でも決めた場所と時間に予定表を確認し、必要な声かけを受けて次の準備に取りかかれる。

サービス内容

本人・家族と予定表の置き場所・確認時間・声かけを決め、家庭でも試す。家族は変更を同じ表へ反映し、確認から準備・出発までの様子を通所リハへ伝え、方法を調整する。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
予定を見て確認したい。予定表を手掛かりに、通所日や家庭の約束に合わせて行動できる。一つの予定表から次回利用日を示せる。通所リハの作業療法士等が文字・印・情報量の理解を評価する。予定を一つにまとめた表から今日と次回利用日を本人が探す場面を試し、必要な声かけを職員・家族と共有する。
外出の準備を忘れずにしたい。予定に合わせて準備を始められる。予定表を確認して持ち物を一つ準備できる。本人と決めた時間に予定表へ注意を向ける短い声かけを行う。同じ表に示した持ち物から本人が一つ用意するまで待ち、どの段階で追加の支援が必要だったかを記録する。
家でも同じ道具を使いたい。家族と無理なく予定を共有できる。家庭でも決めた場所と時間に予定表を確認し、必要な声かけを受けて次の準備に取りかかれる。本人・家族と予定表の置き場所・確認時間・声かけを決め、家庭でも試す。家族は変更を同じ表へ反映し、確認から準備・出発までの様子を通所リハへ伝え、方法を調整する。

一つの予定表から、準備する行動へつなぐ

「見てください」と言われて日付を指せることと、必要な時に自分から表を見て準備できることは別です。予定が見つからないのか、見つけても準備を始められないのかを分けます。持ち物を別紙へ増やすより、本人が使える範囲の情報を同じ予定表へまとめる方法から試します。

本人・家族・通所リハ・ケアマネの担当

  • 本人:予定表から今日の予定を確かめ、示された持ち物を用意する。読めない・意味が分からない箇所を伝え、使いやすい置き場所や確認時間を一緒に選ぶ。
  • 家族:新しい予定や変更を一つの表へ反映する。決めた時間に同じ短い声かけを用い、本人の準備を待つ。できなかったことを責めず、必要だった支援を記録する。
  • 通所リハの作業療法士等・職員:主治医の指示と計画に基づき、読み取り・確認開始・準備の各段階を評価する。表示と声かけを試し、家庭と共通の方法に調整する。
  • ケアマネジャー:家族の負担と各サービスから伝わる予定を整理し、変更の連絡先・表へ反映する担当を共有する。家庭で続けられない方法は関係者と見直す。

評価|「見たか」ではなく「何ができたか」

  • 声かけなしで始めたか、一度の声かけで始めたか、一緒に指差す支援が必要だったかを分けて記録する。
  • 今日の予定を探す→必要な物を選ぶ→準備する→予定した行動へ移る、のどこまで進めたかを確認する。
  • 通所と家庭、普段の日と予定変更日を分け、同じ表示・置き場所・確認時間で比べる。家族の確認回数や負担感も確認する。

評価記録例:家庭で決めた確認時間に家族が一度声をかけると、本人が予定表から通所日を示し、表に書いた持ち物を一つ用意した。別の準備に移った後は止まったため、次に行うことを一項目だけ示した。日付確認はできており、次回は準備を続けるための表示と声かけを調整する。

予定表の利用ができても、すべての予定を一人で管理できるとは判断しません。実際の行動と必要な支援量に合わせて目標期間・評価時期を定めます。記憶を補うメモ等の考え方は、国立障害者リハビリテーションセンター「高次脳機能障害に関するよくあるご質問」も参照してください。

予定管理を計画書へまとめる

ほかの生活課題はケアプラン文例一覧で確認できます。確認のきっかけ・本人が行う準備・家族等が補う範囲を決めたら、第2表作成補助ツールで文案を整理し、実際のサービスと照合してください。

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