集団への関心がないのではなく聞き取りにくさが参加を妨げており、静かな環境と本人に合う伝え方を確かめる必要がある。 通所介護での支援を自宅の生活へつなげ、本人が何を続けたいかを軸に計画を組み立てます。
本記事では、難聴・少人数での会話を扱う架空事例のケアプラン文例を紹介します。
聞こえや会話支援以外の通所介護での生活課題に応じた文例は、ケアプラン文例一覧から探せます。
この記事が参考になるケース
- 80代男性。補聴器を使用。大勢の会話では内容を聞き取れず離席するが、静かな場所で顔を見て話すと希望を伝えられる。
- 本人は「話を聞き取って、仲間と会話を楽しみたい。」と希望している。
- 家族は「聞こえないまま我慢せず、安心して参加してほしい。」と考えている。
サービスの利用可否・提供範囲・医療的支援は、保険者、事業所、主治医等へ確認します。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
話を聞き取って、仲間と会話を楽しみたい。
家族の意向
おすすめ文例
聞こえないまま我慢せず、安心して参加してほしい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
80代男性。補聴器を使用。大勢の会話では内容を聞き取れず離席するが、静かな場所で顔を見て話すと希望を伝えられる。
集団への関心がないのではなく聞き取りにくさが参加を妨げており、静かな環境と本人に合う伝え方を確かめる必要がある。
職員が正面から一人ずつ話し、必要に応じて短い文字を添えて理解を確認する。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が会話の内容を理解して参加できるよう、職員が静かな席と顔を見て話せる距離を整え、補聴器の扱いや文字での補足を本人・家族と確認しながら少人数の交流と聞き返せる関係をつくります。
別の表現|短めにまとめたい場合
聞こえ方に合う環境と言葉の伝え方をそろえ、本人が無理なく会話へ参加できるようにします。
第2表の文例
サービスを利用すること自体ではなく、本人が望む生活を続けられることを目標にします。
課題① 話の内容を確かめたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
話の内容を確かめたい。
長期目標
理解しながら人とのやり取りを楽しめる。
短期目標
分からなかった時に聞き返す合図を使える。
サービス内容
職員が正面から一人ずつ話し、必要に応じて短い文字を添えて理解を確認する。
課題② 静かな場所で仲間と話したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
静かな場所で仲間と話したい。
長期目標
希望する相手と会話を続けられる。
短期目標
少人数の席で好きな話題を一つ話せる。
サービス内容
周囲の音が少ない席を用意し、本人が聞き取りやすい人数や位置を選べるようにする。
課題③ 補聴器を使いながら安心して過ごしたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
補聴器を使いながら安心して過ごしたい。
長期目標
普段の聞こえを支える道具を利用できる。
短期目標
聞こえにくい時に職員へ伝えられる。
サービス内容
本人の普段の管理方法を家族と共有し、扱えない不具合は家族や専門窓口へ相談する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 話の内容を確かめたい。 | 理解しながら人とのやり取りを楽しめる。 | 分からなかった時に聞き返す合図を使える。 | 職員が正面から一人ずつ話し、必要に応じて短い文字を添えて理解を確認する。 |
| 静かな場所で仲間と話したい。 | 希望する相手と会話を続けられる。 | 少人数の席で好きな話題を一つ話せる。 | 周囲の音が少ない席を用意し、本人が聞き取りやすい人数や位置を選べるようにする。 |
| 補聴器を使いながら安心して過ごしたい。 | 普段の聞こえを支える道具を利用できる。 | 聞こえにくい時に職員へ伝えられる。 | 本人の普段の管理方法を家族と共有し、扱えない不具合は家族や専門窓口へ相談する。 |
通所介護のケアプラン作成ポイント
本人の生活目標から位置づける
サービス利用自体を目標にせず、本人が続けたい暮らし、役割、参加を確認します。
本人ができることを生かす
本人の能力と工夫を具体的に評価し、サービスによる代行や過介助を避けます。
関係者の役割を共有する
同じ話題でも、周囲の音・人数・座る位置によって内容を確認できるか、聞き返しの合図が使えるかを比較します。離席の回数だけでなく会話後の疲れと本人の満足を確認し、静かな席で参加できる条件を記録します。普段より聞きにくい場合は補聴器の通常の管理状態を確認し、解決しない不具合は家族と専門窓口へ相談します。
文例を使うときのポイント
- 聞こえないことと理解できないことを混同せず、環境を変えた時の反応も確認します。
- 本人と家族の意向を分けて確認します。
- 体調・生活・サービス提供状況の変化に応じて見直します。
まとめ
会話内容を理解できたか、聞き返せたか、補聴器や文字の補助が有効だったかを確認します。静かな席と話す距離を本人の聞こえ方に合わせます。


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