ケアプラン文例【パーキンソン病・通院時の意思伝達】|診察で症状や希望を自分で伝える場合の第1表・第2表の記入例

パーキンソン病のある利用者では、診察時間の緊張や声の小ささにより、困りごとや希望を十分に伝えにくいことがあります。

家族が代弁する前に、本人が伝えたい内容を整理し、話す・指さす・メモを見せるなど使える方法を準備することが重要です。

ここでは、声は小さいものの会話理解は保たれ、事前メモを見ながら主治医へ自分の症状と生活上の希望を伝えたい利用者を例に紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 声量は小さいが、静かな場所で正面からゆっくり話すと意思疎通できる
  • 質問への返答に十秒ほど必要なことがある
  • 症状が起こった時刻を手帳へ短い言葉で記録できる
  • 診察前に伝えたい項目へ丸を付けられる
  • 本人は縫い物を続けるため手の動きについて自分で相談したい
  • 長男は本人の返答を待ち、補足は本人の了承後に行いたい

声量だけで意思疎通能力を判断せず、返答時間、得意な伝達手段、診察で本人が確認したいことを整理してください。

※症状や服薬に関する判断は医療職が行います。支援者が独自に治療変更を勧めず、本人の言葉と生活上の事実を共有してください。

利用者像の例

  • 78歳・女性・要介護2
  • 長男家族と同居
  • 元洋裁店勤務で、今も自分の服のほつれを直すことを楽しみにしている
  • 声量は小さいが、静かな場所で正面からゆっくり話すと意思疎通できる
  • 質問への返答に十秒ほど必要なことがある
  • 症状が起こった時刻を手帳へ短い言葉で記録できる
  • 診察前に伝えたい項目へ丸を付けられる
  • 本人は縫い物を続けるため手の動きについて自分で相談したい
  • 長男は本人の返答を待ち、補足は本人の了承後に行いたい

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

声は小さいが、手帳を見れば自分で話せるので、手の動きと縫い物を続けたいことを先生に伝えたい。

家族の意向

おすすめ文例

私が先に答えず本人の返事を待ち、足りないことがあれば本人に確認してから補足したい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は長男家族と暮らし、洋裁の仕事で培った技術を活かして衣類のほつれ直しを続けたいと希望している。

声量は小さいが、静かな場所で正面から問いかけ、十秒ほど待つことで自分の言葉で返答できる。

症状が起こった時刻を手帳へ記録し、診察前に伝えたい項目へ丸を付けることができる。

診察では家族が先に代弁せず、本人がメモを見ながら話す時間を確保し、補足は本人の了承後に行う必要がある。

手の動きと生活への影響を具体的に医療職へ共有し、本人が説明を理解して選択できるよう支援する必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が話す、手帳を示す、指さす方法を選び、診察で症状と生活上の希望を自分で伝えられるよう準備する。

医療職と家族は一度に一つずつ問いかけ、返答を急がず、本人の発言を確認してから次へ進む。

家族による補足は本人の同意を得て行い、診察内容は本人が理解できる言葉で一緒に確認する。

第2表の文例

診察を家族任せにせず、本人が使える方法で症状、生活への影響、希望を伝え、説明を確認できることを目標にします。

課題① 手帳を使い、診察で自分の症状と困りごとを伝えたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

手帳を使い、診察で自分の症状と困りごとを伝えたい。

長期目標

本人が希望する方法で診察に参加し、必要な相談ができる。

短期目標

診察前に手帳から伝えたい三項目を選び、自分で医療職へ示せる。

サービス内容

本人と記録を振り返り、症状の時刻・生活への影響・質問を一枚に整理して診察へ持参する。

課題② 声が小さくても、返答を待ってもらい自分の言葉で話したい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

声が小さくても、返答を待ってもらい自分の言葉で話したい。

長期目標

本人の意思が診察内容に反映される。

短期目標

質問後に十秒程度の待ち時間を確保すると、自分の言葉または指さしで答えられる。

サービス内容

正面から一度に一つ質問し、本人の返答を待つ方法を家族と医療職へ共有する。

課題③ 説明を自分でも確認し、納得して今後の生活を選びたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

説明を自分でも確認し、納得して今後の生活を選びたい。

長期目標

本人が診察内容を理解し、生活上の対応について意思を示せる。

短期目標

診察後に要点を本人の言葉で確認し、不明点を一つ質問できる。

サービス内容

診察内容を短い文で整理し、本人へ確認してから家族・支援者間で共有する。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
手帳を使い、診察で自分の症状と困りごとを伝えたい。本人が希望する方法で診察に参加し、必要な相談ができる。診察前に手帳から伝えたい三項目を選び、自分で医療職へ示せる。本人と記録を振り返り、症状の時刻・生活への影響・質問を一枚に整理して診察へ持参する。
声が小さくても、返答を待ってもらい自分の言葉で話したい。本人の意思が診察内容に反映される。質問後に十秒程度の待ち時間を確保すると、自分の言葉または指さしで答えられる。正面から一度に一つ質問し、本人の返答を待つ方法を家族と医療職へ共有する。
説明を自分でも確認し、納得して今後の生活を選びたい。本人が診察内容を理解し、生活上の対応について意思を示せる。診察後に要点を本人の言葉で確認し、不明点を一つ質問できる。診察内容を短い文で整理し、本人へ確認してから家族・支援者間で共有する。

パーキンソン病・通院時の意思伝達で意識したいポイント

声量と意思決定能力を分けて考える

声が小さい、返答が遅いことだけで理解や意思がないと判断せず、伝わる条件を整えます。

本人の発言を最初にする

家族の情報も大切ですが、まず本人へ問いかけ、補足が必要か本人に確認します。

生活場面を診察へつなぐ

症状名だけでなく、縫い物や食事など何に困り、何を続けたいかを具体的に共有します。

文例を使うときのポイント

  • 本人が伝えやすい方法を確認する
  • 返答に必要な待ち時間を確保する
  • 症状の時刻と生活への影響を記録する
  • 家族の補足は本人の了承後に行う
  • 診察後に本人と説明を振り返る

まとめ

通院時の意思伝達では、声の大きさではなく、本人が理解し伝えられる条件と方法を評価します。

事前メモ、待ち時間、本人の了承を得た補足を組み合わせ、本人が診察に参加して大切な生活について相談できる計画にします。

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