ケアプラン文例【大腿骨頸部骨折後・転倒不安・外出】|再び近所へ出かける第1表・第2表の記入例

骨折後は歩行能力が回復していても、再転倒への恐怖から外出を控え、活動量や交流が低下することがあります。

本記事では、毎朝の散歩と近所の喫茶店を楽しみにしていた本人が、休憩と同行を取り入れて外出を再開する事例を紹介します。

ここでは、不安を否定せず、本人が行き先や距離を選び、小さな成功を積み重ねる計画とします。を例に紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 妻は同行できるが、励まし過ぎると本人が黙り込むことを気にしている。

「歩けるのに出ない」と評価せず、転倒体験、混雑、路面、疲労、排泄の心配など、不安の具体的な内容を本人の言葉で確認する。

外出距離や補助具は身体状況と環境に応じて専門職と検討し、痛みやふらつきの変化がある場合は関係職種へ共有する。

利用者像の例

  • 79歳男性。大腿骨頸部骨折後、屋内は歩行器で自立し、屋外は杖と見守りで短距離を歩ける。
  • 退院前評価では近所への外出が可能とされたが、転倒した場所を通ることに強い不安がある。
  • 以前は毎朝散歩し、週2回近所の喫茶店で友人と話すことを楽しみにしていた。
  • 妻は同行できるが、励まし過ぎると本人が黙り込むことを気にしている。

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

また友人とコーヒーを飲みたい。最初は短い道から、自分が大丈夫と思えるところまで歩きたい。

家族の意向

おすすめ文例

無理に連れ出さず、本人が行くと決めた日に横で歩きたい。安心できる声のかけ方を知りたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は屋外を短距離歩く身体能力と、休みたい時に伝える力がある。

転倒した場所への恐怖から外出を避け、友人との交流と日課が中断しているため、活動量低下も懸念される。

本人が安全と感じる経路、距離、時間帯を選び、休憩場所と連絡手段を整えたうえで、段階的に外出経験を重ねる必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人の不安の内容と希望する外出先を確認し、選択を急がせない。理学療法士等と路面、補助具、歩行速度、休憩の目安を確認し、短距離から練習する。妻や支援者は本人のペースを守り、できたことと疲労の両方を振り返る。

別の表現|短めにまとめたい場合

本人の外出希望と不安を確認し、安全な経路と補助具、休憩方法を整えて短距離から練習し、無理なく活動範囲を広げる。

第2表の文例

本人が外出の主導権を持ち、安心できる経路から交流の再開を目指す。

課題① 転倒への不安を伝えながら、自分で選んだ場所へ外出したい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

転倒への不安を伝えながら、自分で選んだ場所へ外出したい。

長期目標

安心できる方法で近所への外出を継続できる。

短期目標

本人が選んだ平坦な経路を、休憩を入れて往復できる。

サービス内容

理学療法士等が屋外歩行を評価し、杖の使用、歩幅、方向転換、休憩方法を本人と確認する。

課題② 外出時の疲れや痛みを把握し、無理を避けたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

外出時の疲れや痛みを把握し、無理を避けたい。

長期目標

体調に合わせて距離や時間を調整できる。

短期目標

出発前後に痛みと疲労を伝え、必要時は予定を短縮できる。

サービス内容

支援者は本人の訴えと歩行状態を確認し、座れる場所や連絡手段を確保し、変化を関係職種へ共有する。

課題③ 友人との交流を再開し、楽しみのある生活を取り戻したい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

友人との交流を再開し、楽しみのある生活を取り戻したい。

長期目標

月に数回、近所の喫茶店で友人との時間を楽しめる。

短期目標

まず店の近くまで行く、短時間滞在するなど本人が選んだ段階を経験する。

サービス内容

家族は本人の返答を待って同行の要否を確認し、友人との会話中は必要以上に代弁しない。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
転倒への不安を伝えながら、自分で選んだ場所へ外出したい。安心できる方法で近所への外出を継続できる。本人が選んだ平坦な経路を、休憩を入れて往復できる。理学療法士等が屋外歩行を評価し、杖の使用、歩幅、方向転換、休憩方法を本人と確認する。
外出時の疲れや痛みを把握し、無理を避けたい。体調に合わせて距離や時間を調整できる。出発前後に痛みと疲労を伝え、必要時は予定を短縮できる。支援者は本人の訴えと歩行状態を確認し、座れる場所や連絡手段を確保し、変化を関係職種へ共有する。
友人との交流を再開し、楽しみのある生活を取り戻したい。月に数回、近所の喫茶店で友人との時間を楽しめる。まず店の近くまで行く、短時間滞在するなど本人が選んだ段階を経験する。家族は本人の返答を待って同行の要否を確認し、友人との会話中は必要以上に代弁しない。

転倒不安がある外出支援のポイント

恐怖を具体化する

不安の強さだけでなく、場所、時間帯、路面、疲労などの要因を本人から聴く。

本人が段階を選ぶ

玄関先、近所一周、目的地までなど複数の選択肢を示し、本人が決める。

交流の回復も評価する

歩行距離だけでなく、外出後の満足感や次も行きたいという意欲を確認する。

文例を使うときのポイント

  • 本人が安心できる経路と休憩場所を実際に確認して追記する。
  • 外出後の疲労が翌日の生活へ及ぼす影響もモニタリングする。
  • 家族の見守り量は本人の安定性と希望に応じて段階的に見直す。

まとめ

転倒不安は、身体能力だけでは捉えられない本人の体験です。

本人が行き先と段階を選び、休憩や見守りを整えて成功体験を重ねることで、生活範囲と交流の回復を支えられます。

関連するケアプラン文例

  • 大腿骨頸部骨折後・退院直後・屋内歩行
  • 大腿骨頸部骨折後・階段昇降
  • 大腿骨頸部骨折後・独居・見守り

大腿骨骨折のケアプラン文例一覧へ戻る

コメント

タイトルとURLをコピーしました