大腿骨頸部骨折後のケアプラン文例|訪問介護で支える身支度・家事【第1表・第2表】

大腿骨頸部骨折後の在宅生活を訪問介護で支えるときは、できないことをすべて代行せず、本人ができる動作と支援が必要な工程を分けて考えることが重要です。

この記事では、朝の身支度と簡単な家事を例に、訪問介護で本人の力を活かす支援を第1表・第2表の文例で紹介します。

本人の生活時間や方法を尊重し、過介助を避けながら支援内容を組み立てる考え方を、具体的な事例とともに確認できます。

この記事が参考になるケース

  • 娘は週末に訪問できるが、平日の朝支度と家事を心配している。

訪問介護の支援内容は家事項目だけで決めず、本人が自分で行う工程、共同で行う工程、代行が必要な工程を具体化する。

訪問介護で対応できる内容は制度上の範囲と個別の居宅サービス計画を確認し、本人へ説明して合意する。

利用者像の例

  • 83歳女性。独居で、屋内は歩行器を使用している。
  • 洗面と上衣更衣は自分でできるが、靴下、床の物を拾う動作、湯を入れた鍋の運搬が難しい。
  • 朝はパンと紅茶を自分で準備して新聞を読む習慣がある。
  • 娘は週末に訪問できるが、平日の朝支度と家事を心配している。

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

朝は自分で顔を洗って新聞を読みたい。難しい靴下と重い物だけ手伝ってほしい。

家族の意向

おすすめ文例

全部してもらうのではなく、母ができることを続けられる支援にしてほしい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は洗面、上衣更衣、軽い食材の準備ができ、長年の朝の習慣を続ける意欲がある。

前屈を伴う靴下着脱と重量物運搬に不安があり、平日の支援が不足している。

訪問介護員が本人の動作を待ち、必要な工程のみ支援し、安全な環境と朝食準備を共同で整える必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人の朝の習慣と生活時間を尊重し、できる動作を継続する。訪問介護員は本人の依頼を確認して部分的に介助し、家事は本人と役割を分担する。支援時の痛み、疲労、動作の変化を記録し、関係職種へ共有する。

別の表現|短めにまとめたい場合

本人の朝の習慣とできる動作を活かし、訪問介護員が依頼に応じて必要な部分だけ介助し、痛みや動作変化を関係職種で共有する。

第2表の文例

訪問介護を部分支援として活用し、本人の朝の生活と自立を保つ。

課題① 自分でできる身支度を続け、いつもの朝を過ごしたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

自分でできる身支度を続け、いつもの朝を過ごしたい。

長期目標

必要な部分だけ支援を受け、朝の身支度を継続できる。

短期目標

洗面と上衣更衣を自分で行い、靴下のみ介助を依頼できる。

サービス内容

訪問介護員は本人の動作を待ち、依頼された工程のみ介助する。

課題② 安全に朝食を準備し、新聞を読みたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

安全に朝食を準備し、新聞を読みたい。

長期目標

重い物の運搬を避け、自分で選んだ朝食を準備できる。

短期目標

パンと飲み物を座位中心で準備し、食卓で新聞を読める。

サービス内容

訪問介護員は湯や重量物の扱いを分担し、物品を本人が届く位置へ整える。

課題③ 生活の変化を自分から伝えたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

生活の変化を自分から伝えたい。

長期目標

困難になった動作や希望を支援者へ伝え、支援内容を調整できる。

短期目標

訪問時に痛みや困りごとを一つ伝えられる。

サービス内容

訪問介護員は本人へ直接確認し、変化をケアマネジャーへ共有する。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
自分でできる身支度を続け、いつもの朝を過ごしたい。必要な部分だけ支援を受け、朝の身支度を継続できる。洗面と上衣更衣を自分で行い、靴下のみ介助を依頼できる。訪問介護員は本人の動作を待ち、依頼された工程のみ介助する。
安全に朝食を準備し、新聞を読みたい。重い物の運搬を避け、自分で選んだ朝食を準備できる。パンと飲み物を座位中心で準備し、食卓で新聞を読める。訪問介護員は湯や重量物の扱いを分担し、物品を本人が届く位置へ整える。
生活の変化を自分から伝えたい。困難になった動作や希望を支援者へ伝え、支援内容を調整できる。訪問時に痛みや困りごとを一つ伝えられる。訪問介護員は本人へ直接確認し、変化をケアマネジャーへ共有する。

訪問介護を位置づけるポイント

工程を分ける

全介助とせず、本人が行う部分と支援する部分を明確にする。

生活時間を尊重する

サービス都合だけでなく、本人の長年の朝の過ごし方へ合わせる。

変化を共有する

訪問時に把握した痛みや動作変化を計画見直しへつなげる。

文例を使うときのポイント

  • 本人の手順を訪問介護員間で統一して共有する。
  • 支援が過介助になっていないか定期的に確認する。
  • 制度上のサービス範囲を個別に確認する。

まとめ

訪問介護は、本人の生活を代行するだけのサービスではありません。

本人ができる工程を生かし、難しい部分を補うことで自立した生活習慣を支えます。

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