慢性腎臓病に伴う貧血や全身状態の変化により疲れやすくなると、本人が続けてきた家事や外出を諦めることがあります。
本記事では、医療職の評価を踏まえ、本人が疲労に合わせて休憩しながら生活上の役割を続けるケアプラン文例を紹介します。
この記事が参考になるケース
- 掃除や調理の途中で強い疲れを感じる。
- 座って休めば軽い家事を再開できる。
- 家族は体力低下を心配し、家事をすべて代行している。
疲労の原因や治療は医師が判断するため、貧血、血圧、心機能等の評価を確認し、急な症状変化は医療職へ相談する。
利用者像の例
- 81歳女性。慢性腎臓病で腎性貧血の治療を受け、息子と同居。
- 立位での調理は疲れるが、座って下ごしらえができる。
- 長年家族の食事を作ってきたため、役割を失うことに寂しさがある。
- 息子は転倒を心配し、台所に立たないよう勧めている。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
休みながらでも、夕食の下ごしらえを自分の役割として続けたい。
家族の意向
おすすめ文例
無理をさせず、安全にできる範囲を一緒に決めたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は座位で食材を扱い、疲労時に休憩する判断もできる。
家族の心配から家事機会がなくなり、本人の役割と意欲が低下している。
医学的な評価を踏まえ、姿勢、作業時間、休憩、家族との分担を具体化する必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が家族の食事づくりに関わりたい意向と座位で下ごしらえができる力を活かし、主治医等による貧血や全身状態の評価を踏まえて椅子と作業台を整え、作業を短時間に分けて疲れる前に休憩できるよう支援するとともに、息子は火や運搬等の負担が大きい工程を担い、本人が行う工程を一律に止めず、疲労、息切れ、めまい、回復時間を関係職種で共有して体調に合わせた役割を継続できるようにする。
別の表現|短めにまとめたい場合
医療職の評価を踏まえ、本人は座ってできる家事を短時間ずつ行い、疲れる前に休憩する。家族は負担の大きい工程を担い、症状と回復時間を共有する。
第2表の文例
家事をやめるのではなく、本人が安全に続けられる工程と時間を計画します。
課題① 休憩しながら夕食づくりに関わりたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
休憩しながら夕食づくりに関わりたい。
長期目標
体調に合わせて家庭内の役割を続けられる。
短期目標
椅子に座り、短時間の下ごしらえができる。
サービス内容
リハビリ職等が姿勢、作業時間、休憩方法を本人と確認する。
課題② 家族と家事を分担して無理を防ぎたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
家族と家事を分担して無理を防ぎたい。
長期目標
本人と家族が納得できる役割分担で生活できる。
短期目標
火や運搬等の負担が大きい工程を家族へ頼める。
サービス内容
ケアマネジャー等が本人の希望と家族の不安を確認し分担を調整する。
課題③ 疲れ方の変化を早めに相談したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
疲れ方の変化を早めに相談したい。
長期目標
症状の変化を伝え、必要な医療相談につなげられる。
短期目標
疲労、息切れ、めまい、回復時間を伝えられる。
サービス内容
訪問看護等が全身状態を確認し、変化時は主治医へ情報提供する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 休憩しながら夕食づくりに関わりたい。 | 体調に合わせて家庭内の役割を続けられる。 | 椅子に座り、短時間の下ごしらえができる。 | リハビリ職等が姿勢、作業時間、休憩方法を本人と確認する。 |
| 家族と家事を分担して無理を防ぎたい。 | 本人と家族が納得できる役割分担で生活できる。 | 火や運搬等の負担が大きい工程を家族へ頼める。 | ケアマネジャー等が本人の希望と家族の不安を確認し分担を調整する。 |
| 疲れ方の変化を早めに相談したい。 | 症状の変化を伝え、必要な医療相談につなげられる。 | 疲労、息切れ、めまい、回復時間を伝えられる。 | 訪問看護等が全身状態を確認し、変化時は主治医へ情報提供する。 |
腎性貧血と疲労のケアプラン作成ポイント
疲労の原因を決めつけない
医療職による貧血や全身状態の評価を確認する。
作業を工程に分ける
座位でできる作業と家族へ頼む作業を整理する。
本人の役割を守る
安全確保と同時に生活歴や生きがいを計画へ反映する。
文例を使うときのポイント
- 急な息切れや胸痛は早めに医療相談する。
- 作業後と翌日の疲労も確認する。
- 家族の介護負担にも配慮する。
まとめ
慢性腎臓病に伴う疲労への支援では、医学的評価を確認しながら作業を分け、本人が大切にしてきた役割を無理なく続けることが大切です。
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