ケアプラン文例【大腿骨頸部骨折後・起き上がり・ベッド移乗】|自分の力を使う第1表・第2表の記入例

大腿骨頸部骨折後は、痛みや再転倒への不安から、家族が身体を持ち上げ、本人が使える寝返りや起き上がりの力を活かせないことがあります。

寝返り、端座位、足底接地、立ち上がり、移乗を分け、退院時に示された動作方法でできる工程を確認することが重要です。

ここでは、ベッド柵と健側下肢を使って端座位になり、歩行器へ立ち上がって朝食の席へ行きたい利用者を例に紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 医療・リハビリ職から起き上がりと移乗方法が共有されている
  • 右手でベッド柵を握れる
  • 右側臥位から右肘で押して端座位になれる
  • 端座位を一分保ち足底を確認できる
  • 歩行器を固定すると立ち上がれる
  • 左脚の位置調整は妻の支援を要する
  • 本人は持ち上げられず自分で動きたい
  • 妻は準備と見守りを中心にしたい

手術部位、動作指示、寝返り方向、柵、端座位、足底、立ち上がり、歩行器位置、痛みを確認してください。

※起き上がり・移乗方法は医療・リハビリ専門職の指示に従い、痛みや腫れの増強時は中止して相談してください。

利用者像の例

  • 79歳・男性・要介護2
  • 妻と二人暮らし
  • 左大腿骨転子部骨折後
  • 医療・リハビリ職から起き上がりと移乗方法が共有されている
  • 右手でベッド柵を握れる
  • 右側臥位から右肘で押して端座位になれる
  • 端座位を一分保ち足底を確認できる
  • 歩行器を固定すると立ち上がれる
  • 左脚の位置調整は妻の支援を要する
  • 本人は持ち上げられず自分で動きたい
  • 妻は準備と見守りを中心にしたい

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

柵と右脚を使えば自分で起きられるので、全部持ち上げてもらわず自分の力を使いたい。

家族の意向

おすすめ文例

歩行器と左脚の位置を整え、本人が端座位になるのを待ち、立つ時だけそばで支えたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は妻と暮らし、朝食を居間で一緒に食べるため、自分の力でベッドから起きて歩行器へ立ち上がりたいと希望している。

右手で柵を握り、右側臥位から右肘で押して端座位となり、一分座位を保てる。

歩行器が固定されれば立ち上がれるが、左脚位置の調整に妻の支援を要する。

妻は環境と左脚を整え、本人の寝返り・起き上がりを待ち、立位時のみ必要な支持を行う必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が右手、右肘、右脚を使う起き上がり動作を活かし、歩行器へ安全に立ち上がれるよう支援する。ベッド柵、寝具、履物、歩行器位置を統一し、退院時の手順を家族と共有する。妻は本人の合図後に左脚位置と立位を支え、身体を持ち上げる介助を急がない。

別の表現|短めにまとめたい場合

本人が使える手足の力を活かして起き上がりと移乗を行えるよう環境と手順を統一し、妻は合図を待って必要な部分だけ支える。

第2表の文例

家族が早く起こすことではなく、本人ができる寝返り・起き上がりを行い、必要な部分だけ支援を受けることを目標にします。

課題① ベッド柵を使い、自分で端座位になりたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

ベッド柵を使い、自分で端座位になりたい。

長期目標

退院時に習得した方法で起き上がりを継続できる。

短期目標

右側臥位から右肘で押し、端座位を一分保てる。

サービス内容

柵と寝具を整え、妻は本人の動作を待ち、痛みを確認する。

課題② 足の位置を確認し、歩行器へ立ち上がりたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

足の位置を確認し、歩行器へ立ち上がりたい。

長期目標

転倒なく立位へ移行できる。

短期目標

両足底を確認し、妻の見守りで歩行器へ立てる。

サービス内容

歩行器を固定し、妻は左脚位置を整え、本人の合図後に体幹を支える。

課題③ 自分で起きて、妻と居間で朝食を食べたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

自分で起きて、妻と居間で朝食を食べたい。

長期目標

朝の生活習慣を継続できる。

短期目標

起き上がり後に歩行器で居間へ移動できる。

サービス内容

起床時の痛みと疲労を確認し、必要時は途中椅子で休憩する。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
ベッド柵を使い、自分で端座位になりたい。退院時に習得した方法で起き上がりを継続できる。右側臥位から右肘で押し、端座位を一分保てる。柵と寝具を整え、妻は本人の動作を待ち、痛みを確認する。
足の位置を確認し、歩行器へ立ち上がりたい。転倒なく立位へ移行できる。両足底を確認し、妻の見守りで歩行器へ立てる。歩行器を固定し、妻は左脚位置を整え、本人の合図後に体幹を支える。
自分で起きて、妻と居間で朝食を食べたい。朝の生活習慣を継続できる。起き上がり後に歩行器で居間へ移動できる。起床時の痛みと疲労を確認し、必要時は途中椅子で休憩する。

大腿骨骨折後・起き上がりのケアプランで意識したいポイント

起き上がりを工程に分ける

寝返り、肘支持、端座位、足底、立位ごとに本人ができる部分を確認します。

家族の持ち上げ介助を減らす

環境準備と危険な工程だけを支え、本人の動作を待ちます。

朝食という目的につなげる

ベッドから出ること自体ではなく、妻と食卓を囲む生活へつなげます。

文例を使うときのポイント

  • 退院時の動作方法を確認する
  • 寝返り方向と柵を確認する
  • 端座位の安定を見る
  • 歩行器位置を統一する
  • 痛みを本人へ確認する

まとめ

骨折後の起き上がりでは、本人が使える健側上肢・下肢と、家族が補う工程を分けます。

妻が準備と立位だけを支えることで、本人の力を活かして朝食の席へ移動できます。

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