通所介護計画書のサービス内容 文例集|デイサービスで使える具体例20例以上

通所介護計画書のサービス内容は、目標を実現するためにデイサービスで何を行うかを具体化する部分です。本記事では、機能訓練、入浴、食事、交流、認知症支援など、生活背景の異なる20ケースを紹介します。本人のできることを活かし、職員間で同じ支援を行える文例として調整してご活用ください。

通所介護計画書のサービス内容とは

通所介護計画書のサービス内容は、居宅サービス計画書の方針と通所介護の目標を踏まえ、「誰が、どの場面で、どのように支援するか」を示す欄です。単に「歩行訓練」「入浴介助」と書くのではなく、本人が行う部分、職員が支える部分、観察する変化まで記載すると、チームで支援を共有しやすくなります。基本的な構成は通所介護計画書の基本的な書き方も参考にしてください。

具体的なサービス内容を書くポイント

  • 目標とのつながりを明確にし、その支援がどの生活動作や役割につながるのかを書く
  • 本人が自分でできる工程を見極め、職員が先回りして奪わない
  • 見守り、声かけ、一部介助など、介助方法と介入する場面をそろえる
  • 転倒、疼痛、血圧、むせなど、安全面で確認する項目を具体化する
  • 本人の希望する方法やペース、嫌がることを支援方法に反映する
  • 状態変化を捉えるため、観察内容と記録・報告の基準を決める
  • 看護職、機能訓練指導員、家族、ケアマネジャーとの共有方法を書く

目標を先に整理したい場合は、長期目標の文例集と短期目標の文例集をご覧ください。

通所介護計画書のサービス内容 文例集

機能訓練・移動

文例1

【想定ケース】
脳梗塞後の右片麻痺があり、屋内は杖歩行。自宅でも居間からトイレまで自分で移動したい。

【目標】
杖を使用し、自宅内のトイレまで安定して移動できる。

【サービス内容】
来所時に疼痛、足の運び、疲労を確認する。杖で直線歩行、方向転換、着座を練習し、右足が引っ掛かる場面だけ声かけや軽介助を行う。

文例2

【想定ケース】
パーキンソン病で玄関や狭い場所のすくみ足がある。妻と近所を散歩することを続けたい。

【目標】
合図や歩行補助具を活用し、玄関から屋外へ落ち着いて移動できる。

【サービス内容】
服薬時間と動きやすさを確認し、床の目印や掛け声で歩き出しと方向転換を練習する。すくみ時は急がせず姿勢を整え、有効な合図を妻へ伝える。

文例3

【想定ケース】
大腿骨転子部骨折後で歩行器を使用。集合住宅のエレベーターまで歩くと疲れやすい。

【目標】
歩行器で休憩場所を選びながら、居室からエレベーターまで移動できる。

【サービス内容】
痛みを確認し、歩行器のブレーキ操作と歩行を練習する。途中で本人が休憩を選べるようにし、歩幅、介助量、疲労の回復を記録する。

文例4

【想定ケース】
変形性膝関節症があり、玄関の上がり框に不安がある。庭の鉢植えの手入れを再開したい。

【目標】
手すりを使って玄関段差を昇降し、庭先で鉢植えの世話ができる。

【サービス内容】
膝痛を確認し、手すりと踏み台で段差昇降、立位での重心移動を行う。痛みが強い日は座位作業に替え、自宅玄関に合う方法を検討する。

入浴・排泄・更衣

文例1

【想定ケース】
軽度の左片麻痺があるが、自宅では浴槽入浴を続けたい。洗身は届く範囲を自分で行える。

【目標】
手すりを使用して浴槽をまたぎ、できる部分は自分で洗える。

【サービス内容】
入浴前後の体調を確認し、手すりで浴槽またぎを練習する。背中と麻痺側下肢のみ介助し、届く範囲の洗身は本人のペースを待つ。

文例2

【想定ケース】
腰椎圧迫骨折後で前かがみ動作に痛みがある。夜間も自宅のトイレを使用している。

【目標】
痛みを強めずに立ち上がり、衣服を整えて排泄できる。

【サービス内容】
便座の高さを想定した椅子で、手すりを使う立ち上がりを練習する。下衣は片手で支持して操作し、痛みやふらつきが出る場面だけ介助する。

文例3

【想定ケース】
関節リウマチで手指が動かしにくく、ボタンの多い衣服に時間がかかる。身だしなみは自分で整えたい。

【目標】
使いやすい衣服を選び、上衣を自分で着脱できる。

【サービス内容】
手指の痛みを確認し、大きいボタンや前開き衣類で着脱を行う。時間がかかっても先回りせず、留めにくい箇所のみ介助する。

文例4

【想定ケース】
認知症があり、洗面所で何をするか分からなくなることがある。整髪は長年の習慣。

【目標】
手順の合図を受けながら、洗顔と整髪を行える。

【サービス内容】
洗面用具を使う順に置き、一度に一つ声をかける。戸惑うときは職員が最初の動作を示し、自分でできた手順を家族へ伝える。

食事・水分・健康管理

文例1

【想定ケース】
脳出血後に軽い嚥下障害があり、食事中にむせることがある。自分で食べる意欲は高い。

【目標】
むせを減らし、自分のペースで昼食を食べられる。

【サービス内容】
足底が接地する座位を整え、小さなスプーンで一口量を調整する。飲み込みを待ち、むせや湿性嗄声があれば中断して看護職へ報告する。

文例2

【想定ケース】
心不全で下腿浮腫があり、体調の波がある。自宅で家事を続けたい。

【目標】
体調変化に早く気づき、無理のない範囲で家事を続けられる。

【サービス内容】
来所時に体重、血圧、脈拍、浮腫、息切れを前回と比較する。変化に応じて入浴や運動量を調整し、急変時は医療職等へ連絡する。

文例3

【想定ケース】
糖尿病があり、朝食量が少ない日にふらつくことがある。独居で自己管理を続けている。

【目標】
低血糖を予防しながら、規則的な食事と活動を続けられる。

【サービス内容】
朝食と服薬を確認し、冷汗や震えを観察する。昼食量を記録し、低血糖時の対応を看護職で統一する。異常は娘と主治医へ共有する。

文例4

【想定ケース】
食欲低下と脱水傾向があり、コップ一杯を飲み切ることが負担。温かい飲み物を好む。

【目標】
好みの飲み物を少量ずつ取り、日中の水分量を保てる。

【サービス内容】
温かいお茶など本人が選んだ飲み物を、来所時、入浴後、食事時、活動後に少量ずつ勧める。口腔乾燥、尿量、摂取量を記録する。

社会参加・交流・レクリエーション

文例1

【想定ケース】
妻を亡くしてから閉じこもりがち。以前は将棋仲間との集まりを楽しんでいた。

【目標】
顔なじみと将棋を楽しみ、週の予定を持って暮らせる。

【サービス内容】
希望する時間に少人数の将棋席へ案内し、職員が対局相手との会話をつなぐ。参加を強要せず見学も選べるようにし、疲労を確認する。

文例2

【想定ケース】
難聴があり、大人数の会話では聞き取れず発言を控えている。俳句づくりが趣味。

【目標】
聞き取りやすい環境で、自作の俳句を他者に紹介できる。

【サービス内容】
静かな席と明るい照明を整え、正面から短く話す。俳句は紙に大きく書き、本人が発表する機会をつくる。補聴器と疲労も確認する。

文例3

【想定ケース】
脊髄損傷で車いすを使用し、園芸が好き。自宅ではベランダの鉢を世話している。

【目標】
車いす座位で園芸を行い、自宅の鉢植え管理を続けられる。

【サービス内容】
車いすで近づける高さに作業台を調整し、苗植えや水やりを本人が選ぶ。前方へ手を伸ばす際のブレーキを確認し、道具のみ受け渡す。

文例4

【想定ケース】
肩関節周囲炎で洗濯物を干しにくい。家で家事の役割を持ち続けたい。

【目標】
肩に無理のない高さで、タオル類を干す作業を続けられる。

【サービス内容】
肩の痛みを確認し、卓上物干しでタオルを広げて留める作業を行う。高い位置へ無理に手を伸ばさず、自宅で使える道具を検討する。

認知症・家族支援

文例1

【想定ケース】
認知症があり、夕方に「家へ帰る」と落ち着かなくなる。若い頃は事務職で書類整理をしていた。

【目標】
夕方も馴染みの活動に取り組み、落ち着いて送迎を待てる。

【サービス内容】
帰宅希望を否定せず理由を聞き、時計と予定表で送迎時刻を確認する。馴染みの書類整理を依頼し、不安が強い時刻と対応を家族と共有する。

文例2

【想定ケース】
軽度認知障害があり日中独居。昼薬の飲み忘れが増え、娘が心配している。

【目標】
自分で確認できる方法を使い、昼薬を飲み忘れずに服用できる。

【サービス内容】
薬は本人と看護職で氏名、日付、昼分を確認し、本人が取り出す。服用後はチェック表に本人が印を付け、副作用は娘と主治医へ共有する。

文例3

【想定ケース】
夫が移乗を全介助しており腰痛がある。本人は自分で立てる部分を活かしたい。

【目標】
本人の立つ力を使い、夫の身体的負担を減らして移乗できる。

【サービス内容】
手すりで足位置と前傾を練習し、できる部分は本人に任せる。夫へ持ち上げない介助位置と声かけを実演し、福祉用具も検討する。

文例4

【想定ケース】
サービス利用への拒否があり、初めての場所では不安が強い。自宅では音楽を聴くことを好む。

【目標】
馴染みの職員と好きな活動を選び、落ち着いて利用時間を過ごせる。

【サービス内容】
送迎と迎え入れは同じ職員が担当し、到着直後に集団参加を求めない。好きな歌謡曲を用意し、入浴や訓練は本人の選択を確認する。

抽象的なサービス内容の改善例

1.歩行支援

悪い例:歩行訓練を行う。
改善例:杖で居室からトイレまで歩くことを想定し、歩き始めと方向転換を練習する。つまずきや疲労を確認し、必要な場面のみ軽介助する。

2.入浴支援

悪い例:安全に入浴する。
改善例:浴室手すりを使った立ち上がりとまたぎを見守り、背中と足先の洗身のみ介助する。入浴前後に血圧、息切れ、皮膚状態を確認する。

3.食事支援

悪い例:食事を見守る。
改善例:足底が接地する座位を整え、一口量と飲み込みを確認する。むせや湿性嗄声がみられた場合は食事を中断し、看護職へ報告する。

4.交流支援

悪い例:レクリエーションに参加する。
改善例:本人が得意な将棋を少人数で楽しめる席へ案内し、初対面の参加者との会話は職員が仲介する。見学のみの選択も尊重する。

5.認知症支援

悪い例:安心して過ごせるよう支援する。
改善例:到着後に一日の予定を本人と確認し、活動は一つずつ提示する。帰宅希望が出た際は理由を聞き、送迎時刻を時計と予定表で一緒に確かめる。

サービス内容を見直すタイミング

サービス内容は、計画更新時だけでなく、歩行や食事量などの状態が変化したとき、目標を達成したとき、見守りから介助へ変わるなど介助量が変化したときに見直します。本人が続けたい生活や希望が変わった場合も重要です。入院・退院後、主介護者の体調悪化、同居・独居の変化があったときは、家族、ケアマネジャー、医療職と情報を共有し、現在の生活に合う支援へ修正します。

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