ケアプラン文例【パーキンソン病・睡眠障害・夜間不眠】|夜中に何度も目が覚める場合の第1表・第2表の記入例

パーキンソン病のある利用者では、夜なかなか寝つけない、途中で何度も目が覚める、寝返りがしにくいなど、睡眠に関する困りごとがみられることがあります。

夜間に十分な睡眠が取れない状態が続くと、日中の眠気や疲労につながり、外出や家事など日中の活動にも影響する場合があります。

また、本人が夜間に何度も起きることで、同居する家族も物音や介助のために目を覚まし、睡眠不足になることがあります。

ここでは、パーキンソン病があり夜間に何度も目が覚め、日中の活動や家族の睡眠にも影響が出ている利用者を例に、第1表・第2表のケアプラン文例を紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 夜なかなか寝つくことができない
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 寝返りがしにくく目が覚めることがある
  • 夜間覚醒後に再び眠るまで時間がかかる
  • 日中に眠くなり活動量が減っている
  • 昼寝が長くなり夜に眠れないことがある
  • 本人が起きるたび家族も目を覚ましている

担当ケースに近い部分を選び、就寝・起床時間、中途覚醒、寝返り、昼寝、日中活動、服薬状況、本人・家族の希望などに合わせて調整してください。

※睡眠状態が急に大きく変化した、夜間の混乱が強い、睡眠中の激しい動きや転落などがみられる、日中の強い眠気によって生活に支障が出ている場合などは、睡眠習慣だけの問題と考えず、必要に応じて主治医等へ相談してください。

利用者像の例

  • 78歳・男性・要介護2
  • 妻と二人暮らし
  • パーキンソン病
  • 食事・排泄・更衣は概ね自立
  • 屋内は歩行器等を使用している
  • 夜は21時頃に就床している
  • 寝つくまでに時間がかかる日がある
  • 夜中に2~3回目が覚めることがある
  • 寝返りがしにくく身体の位置を変えるために目が覚めることがある
  • 夜間覚醒後にテレビをつけて長時間起きていることがある
  • 午前中に眠気を感じ、昼食後に長時間眠る日が増えている
  • 以前楽しんでいた午前中の散歩が減っている
  • 妻も本人が起きる物音で夜中に目を覚ますことが増えている
  • 本人は「夜にもう少し眠れて、昼間に動けるようになりたい」と話している

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例|夜に眠りたい場合

夜中に何度も目が覚めるので、もう少し落ち着いて眠り、朝をすっきり迎えたい。

別の表現①|日中活動を続けたい場合

夜に眠れず昼間に眠くなることが増えたので、昼間に起きて散歩や好きなことを続けたい。

別の表現②|寝返りがつらい場合

夜中に身体を動かしにくくて目が覚めるので、楽な姿勢で休めるようにしたい。

家族の意向

おすすめ文例|本人の生活リズムを整えたい場合

夜眠れず昼間に寝ていることが増えているので、本人が無理なく生活リズムを整えられるようにしたい。

別の表現|家族の睡眠不足がある場合

本人が夜中に起きるたび私も目が覚めてしまうので、二人とも休める方法を考えたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は妻と住み慣れた自宅で生活し、夜間に十分な休息を取り、日中は起きて散歩や好きな活動を続けたいと希望している。

現在は夜間に複数回目が覚めることがあり、寝返りのしにくさや覚醒後に再び眠るまで時間を要する状況がみられている。

夜間の睡眠不足から午前中にも眠気を感じ、昼食後に長時間眠ることが増え、以前行っていた散歩など日中の活動機会が減少している。

妻も本人が夜間に起きる物音で目を覚ますことが増え、十分に休めない日がある。

夜間覚醒の時間帯や理由、寝返りの状態、昼寝、日中活動等を確認し、本人に合った生活リズムと睡眠環境を整えながら、本人と妻の双方が休息を確保できるよう支援する必要がある。

別の表現|日中活動との関係を重視する場合

本人は夜間の中途覚醒によって十分な睡眠が取れず、日中の眠気から活動量が減少している。

睡眠だけを単独で捉えるのではなく、日中の活動、昼寝、就寝時間、身体の動かしにくさ等を含めて一日の生活リズムを確認し、本人が昼間に活動し夜間に休息を取りやすい生活を整える必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が夜間に安心して休息を取り、日中の活動を継続できるよう、睡眠と一日の生活リズムを総合的に確認する。

就寝・起床時間、中途覚醒、昼寝、日中活動、寝返り等の状況を確認し、本人に合った休息方法と睡眠環境を整える。

本人の体調に配慮しながら日中に適度な活動や楽しみを持てるよう支援し、昼夜の生活リズムが大きく崩れないようにする。

妻の睡眠状況や疲労についても確認し、本人の夜間の安全を保ちながら家族も必要な休息を確保できるよう支援する。

別の表現|短めにまとめたい場合

夜間の睡眠状況と日中の活動を確認し、本人に合った生活リズムと休息環境を整える。

本人の夜間の安全と家族の休息の両方に配慮し、必要に応じて医療職等と情報を共有する。

第2表の文例

睡眠障害がある場合には、「朝まで一度も目を覚まさず眠ること」だけを目標にせず、本人が必要な休息を取り、日中に本人らしい生活を送れることを目標として考えます。

課題① 夜に安心して休み、昼間は起きて過ごしたい

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

夜に必要な休息を取り、昼間は眠気を減らして自分らしく過ごしたい。

ニーズの別表現|生活リズムを重視する場合

夜と昼の生活リズムを整え、日中に活動できる時間を増やしたい。

長期目標

本人に合った睡眠と覚醒のリズムが整い、日中に必要な活動を行うことができる。

短期目標

就寝・起床・昼寝の状態を確認し、本人に合った生活リズムで過ごすことができる。

サービス内容

就寝時間、起床時間、中途覚醒、昼寝等を確認し、本人の睡眠状況と一日の生活リズムを把握する。

課題② 夜間に身体を動かしやすく楽な姿勢で休みたい

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

夜中に身体を動かしにくくて何度も目が覚めないよう、楽な姿勢で休みたい。

長期目標

本人が身体を休めやすい睡眠環境が整い、夜間に安心して休息できる。

短期目標

夜間の寝返りや姿勢変換の状態を確認し、本人が楽に休める環境を整えることができる。

サービス内容

寝返り、寝具、ベッド周囲の環境等を確認し、本人が無理なく姿勢を変えながら休息できる方法を検討する。

課題③ 昼間に散歩や好きな活動を続けたい

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

夜眠れなかったからと一日中横にならず、昼間は散歩や好きなことを続けたい。

長期目標

本人が無理のない範囲で日中活動を継続し、生活の楽しみと活動量を維持できる。

短期目標

体調や眠気に合わせて休憩しながら、日中に起きて過ごす時間や活動機会を持つことができる。

サービス内容

日中の眠気と活動状況を確認し、本人の体調に合わせて散歩、趣味、家事等の活動機会を確保する。

課題④ 妻も夜間に必要な睡眠を取りたい

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

妻も本人が夜中に起きるたびに目を覚ますことを減らし、安心して休みたい。

長期目標

本人の夜間の安全が保たれ、妻も必要な睡眠と休息を確保できる。

短期目標

妻の睡眠状況や夜間の対応内容を確認し、本人への対応が必要な場面を整理できる。

サービス内容

本人の夜間覚醒時の行動と妻の対応状況を確認し、妻が毎回対応する必要があるかを整理しながら休息を確保できる方法を検討する。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標 サービス内容
夜に必要な休息を取り、昼間は起きて自分らしく過ごしたい。 本人に合った睡眠・覚醒のリズムが整い、日中に活動できる。 就寝・起床・昼寝の状態を確認し、本人に合った生活リズムで過ごせる。 中途覚醒、昼寝、起床・就寝時間等を確認する。
夜中に身体を動かしやすく、楽な姿勢で休みたい。 身体を休めやすい環境が整い、夜間に安心して休息できる。 寝返りや姿勢の状態を確認し、楽に休める環境を整えられる。 寝返り、寝具、ベッド環境等を確認し、休みやすい方法を検討する。
昼間は散歩や好きなことを続けたい。 日中活動を継続し、生活の楽しみと活動量を維持できる。 眠気に合わせて休憩しながら、日中に活動機会を持てる。 日中の眠気を確認し、散歩・趣味・家事等の機会を確保する。
妻も本人が起きるたびに目を覚まさず、安心して休みたい。 本人の安全が保たれ、妻も必要な睡眠・休息を確保できる。 夜間対応が必要な場面を整理できる。 本人の夜間行動と妻の対応・睡眠状況を確認し、支援方法を検討する。

パーキンソン病・睡眠障害のケアプランで意識したいポイント

夜だけではなく24時間の生活を見る

夜眠れないという情報だけではなく、何時に起き、昼間どの程度活動し、いつ昼寝をしているのかなど一日の生活全体を確認します。

中途覚醒の理由を確認する

寝返りのしにくさ、排泄、痛み、室温、物音など、本人が目を覚ましている場面を具体的に確認します。

寝返りの状態を見る

身体の位置を自分で変えにくいことによって覚醒している場合があります。ベッド上でどのように身体を動かしているのかを確認します。

昼寝を禁止するのではなく実態を確認する

日中に休息が必要な人もいます。昼寝の有無だけではなく、時間帯や長さ、その後の活動や夜間睡眠との関係を確認します。

日中活動とのつながりを見る

睡眠不足によって活動が減り、活動が減ったことでさらに日中に眠る時間が増えることもあります。本人が無理なく行える活動を生活の中に残します。

家族の睡眠も確認する

本人自身が介助を求めていなくても、家族が物音を気にして毎回目を覚ましている場合があります。本人だけでなく介護者の休息も確認します。

睡眠薬等を自己判断で変更しない

服薬が関係している可能性が考えられる場合でも、本人や家族だけで薬の量や時間を変更せず、睡眠状況を記録して主治医や薬剤師等に相談します。

文例を使うときのポイント

  • 就寝・起床時間を確認する
  • 夜中に目が覚める時間や回数を見る
  • 覚醒した理由を具体的に確認する
  • 寝返りやベッド上動作を見る
  • 昼寝の時間と長さを確認する
  • 日中の眠気と活動量を確認する
  • 家族の睡眠状況も確認する
  • 急な変化や強い症状は医療職へ共有する

まとめ

パーキンソン病のある利用者に睡眠障害がみられる場合には、夜間の睡眠だけを見るのではなく、一日を通した生活リズムを確認することが重要です。

中途覚醒、寝返り、昼寝、日中活動などを具体的に確認し、本人が必要な休息を取りながら昼間の活動を続けられる方法を考えます。

さらに家族の睡眠や介護負担にも目を向け、本人と家族の双方が無理なく生活できる状態を整えることが、在宅生活を支えるケアプランにつながります。

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