脳梗塞後遺症による注意障害がある利用者では、複数の作業を同時に進める調理で手順が抜け、安全面への不安から家族が全面的に禁止することがあります。
調理全体を不可とせず、工程数、道具、火を使わない方法、手順表、本人が集中できる時間を評価することが重要です。
ここでは、写真付きの三工程表を使い、電子レンジで得意なかぼちゃ煮を一品作りたい利用者を例に紹介します。
この記事が参考になるケース
- 家族へ季節の煮物を作ることを長年の役割としてきた
- 午前中は一つの作業へ十五分程度集中できる
- 二つ以上の工程を同時に行うと手順が抜けやすい
- 写真付き三工程表は一項目ずつ確認できる
- 座位で材料を耐熱容器へ入れられる
- 電子レンジの決めたボタンを押せる
- 本人は得意なかぼちゃ煮を続けたい
- 夫は材料計量と最終確認を担当したい
注意が続く時間、同時作業、手順確認、刃物・火・電子レンジの操作、本人が作りたい料理を実際の台所で確認してください。
※火や刃物を使用する工程は本人の状態と専門職の評価を踏まえ、家族の見守りを含む安全な方法を選んでください。
利用者像の例
- 67歳・女性・要介護2
- 夫と二人暮らし
- 脳梗塞後遺症による注意障害がある
- 家族へ季節の煮物を作ることを長年の役割としてきた
- 午前中は一つの作業へ十五分程度集中できる
- 二つ以上の工程を同時に行うと手順が抜けやすい
- 写真付き三工程表は一項目ずつ確認できる
- 座位で材料を耐熱容器へ入れられる
- 電子レンジの決めたボタンを押せる
- 本人は得意なかぼちゃ煮を続けたい
- 夫は材料計量と最終確認を担当したい
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
一度に一つなら手順表を見てできるので、電子レンジでかぼちゃ煮を作り、夫に食べてもらいたい。
家族の意向
おすすめ文例
調理を全部止めず、材料と機器を準備し、本人が三つの手順を終えるのをそばで確認したい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は夫と暮らし、季節の煮物を作って家族へ提供してきた役割を続けたいと希望している。
注意障害があり同時作業では手順が抜けるが、午前中は一つの作業へ十五分程度集中し、写真付き三工程表を順に確認できる。
座位で材料を耐熱容器へ入れ、電子レンジの決めたボタンを押すことができる。
夫が材料計量と安全確認を担い、本人は一工程ずつ行う役割分担で、火を使わない一品調理を継続する必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が一工程ずつ確認する力と調理経験を活かし、得意な一品を安全に作れるよう支援する。午前中に写真付き三工程表を使用し、作業台から不要な物を除き、同時作業を避ける。夫は材料計量と電子レンジの最終確認を行い、本人の手順を待って必要時のみ短い合図をする。
別の表現|短めにまとめたい場合
本人が手順を確認しながら安全に調理できるよう、作業を整理して分かりやすい環境を整える。火や刃物の扱いを見守り、難しい工程のみ支援する。
第2表の文例
調理を全面的に禁止するのではなく、注意を向けやすい環境と少ない工程で、本人が得意料理を作れることを目標にします。
課題① 写真付き手順表を見て、一工程ずつ調理したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
写真付き手順表を見て、一工程ずつ調理したい。
長期目標
本人が手順を確認しながら一品料理を作れる。
短期目標
三枚の写真を順にめくり、材料を容器へ入れられる。
サービス内容
作業台を整理し、一枚に一工程を示し、本人が終えた後に次の写真へ進む。
課題② 火を使わない方法で、安全に得意料理を作りたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
火を使わない方法で、安全に得意料理を作りたい。
長期目標
家族の確認を受けながら電子レンジ調理を継続できる。
短期目標
決めたボタンを一回押し、終了音の後に夫へ声をかけられる。
サービス内容
夫が設定と耐熱容器を確認し、本人は開始操作を行い、取り出しは夫と一緒に行う。
課題③ 自分で作ったかぼちゃ煮を夫と食べたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
自分で作ったかぼちゃ煮を夫と食べたい。
長期目標
家庭内の調理役割と達成感を継続できる。
短期目標
週一回、本人が作った一品を夫と昼食で味わえる。
サービス内容
体調のよい午前に予定し、調理後は休憩して、味やできた工程を夫婦で振り返る。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 写真付き手順表を見て、一工程ずつ調理したい。 | 本人が手順を確認しながら一品料理を作れる。 | 三枚の写真を順にめくり、材料を容器へ入れられる。 | 作業台を整理し、一枚に一工程を示し、本人が終えた後に次の写真へ進む。 |
| 火を使わない方法で、安全に得意料理を作りたい。 | 家族の確認を受けながら電子レンジ調理を継続できる。 | 決めたボタンを一回押し、終了音の後に夫へ声をかけられる。 | 夫が設定と耐熱容器を確認し、本人は開始操作を行い、取り出しは夫と一緒に行う。 |
| 自分で作ったかぼちゃ煮を夫と食べたい。 | 家庭内の調理役割と達成感を継続できる。 | 週一回、本人が作った一品を夫と昼食で味わえる。 | 体調のよい午前に予定し、調理後は休憩して、味やできた工程を夫婦で振り返る。 |
脳梗塞後遺症・注意障害の調理ケアプランで意識したいポイント
同時作業を減らす
複数工程を並行せず、一つ終えてから次へ進む環境を作ります。
視覚的な手順を使う
文章を並べるだけでなく、写真一枚に一工程を示し、完了を確認しやすくします。
禁止ではなく安全な工程を探す
火や刃物を避け、本人が担える準備や電子レンジ操作を具体化します。
文例を使うときのポイント
- 集中できる時間帯を確認する
- 一度に一工程だけ提示する
- 作業台の刺激を減らす
- 家族の安全確認範囲を決める
- 得意料理と役割へ結びつける
まとめ
注意障害がある調理では、同時作業を減らし、写真付き手順と整理された環境を用います。
夫との分担により、全面禁止ではなく、本人が得意な一品を作る役割を続けられる計画にします。
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