心不全のある一人暮らしの利用者では、急変への不安から本人の希望を十分に確認せず、常時見守りや住まいの変更が検討されることがあります。
本人ができる体調確認、連絡、服薬、近隣関係、訪問支援を具体的に整理し、不足部分を支えることが重要です。
ここでは、朝の体調を娘へメッセージし、週二回の訪問支援と近隣の協力を受けながら自宅で暮らしたい利用者を例に紹介します。
この記事が参考になるケース
- 現在の自宅で三十五年暮らしている
- 朝の体重と息切れを記録できる
- スマートフォンで定型メッセージを娘へ送れる
- 一包化薬を朝夕表示で確認できる
- 首掛け式緊急ボタンを押せる
- 隣人への連絡と合鍵預託を本人が了承している
- 本人は住み慣れた家で暮らしたい
- 長女は連絡がない場合の手順を決めたい
本人の居住希望、体調確認、服薬、通常連絡、緊急連絡、近隣協力、合鍵、訪問支援、連絡がない場合の手順を確認してください。
※緊急時の症状と連絡手順は主治医・看護師等と確認し、強い息苦しさ等がある場合は速やかに対応してください。
利用者像の例
- 80歳・女性・要介護2
- 一人暮らしで長女が車で二十分の場所に居住
- 慢性心不全で通院中
- 現在の自宅で三十五年暮らしている
- 朝の体重と息切れを記録できる
- スマートフォンで定型メッセージを娘へ送れる
- 一包化薬を朝夕表示で確認できる
- 首掛け式緊急ボタンを押せる
- 隣人への連絡と合鍵預託を本人が了承している
- 本人は住み慣れた家で暮らしたい
- 長女は連絡がない場合の手順を決めたい
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
体重と息切れを確認して娘へ連絡できるので、支援を受けながら住み慣れた家で暮らしたい。
家族の意向
おすすめ文例
毎朝の連絡がない時の順番を決め、訪問支援と近所の方にも本人の了承範囲で協力してもらいたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は三十五年暮らす自宅を大切にし、必要な見守りと訪問支援を利用しながら一人暮らしを続けたいと希望している。
朝の体重と息切れを記録し、定型メッセージを娘へ送り、一包化薬を確認できる。
緊急ボタンを押せ、本人の了承のもと隣人へ合鍵を預けることができる。
通常連絡、体調相談、緊急時、連絡がない場合の手順を本人・長女・隣人・支援者で共有する必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が体調確認、服薬、連絡を行う力を活かし、住み慣れた自宅での一人暮らしを継続できるよう支援する。毎朝の定型メッセージ、週二回の訪問支援、首掛け式緊急ボタンを組み合わせる。連絡がない場合の確認順序と合鍵管理を本人の了承のもと共有し、月一回見直す。
別の表現|短めにまとめたい場合
本人が体調を確認して周囲へ伝え、安心して一人暮らしを続けられるよう支援する。見守りと緊急連絡の方法を整え、変化がある時は関係職種が連携して対応する。
第2表の文例
危険を理由に住まいを決めるのではなく、本人の確認・連絡能力と地域・訪問支援を組み合わせて暮らしを続けることを目標にします。
課題① 毎朝の体調を確認し、娘へ連絡したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
毎朝の体調を確認し、娘へ連絡したい。
長期目標
本人が日課として体調と安否を伝えられる。
短期目標
体重と息切れを記録し、九時までに定型メッセージを送れる。
サービス内容
記録表とスマートフォンを同じ場所へ置き、送信できない場合の連絡方法も本人と確認する。
課題② 服薬と訪問支援を利用し、生活を整えたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
服薬と訪問支援を利用し、生活を整えたい。
長期目標
必要な支援を受けながら一人暮らしを継続できる。
短期目標
朝夕の薬を確認し、週二回の訪問時に記録と残薬を支援者へ示せる。
サービス内容
支援者は本人の確認を待ち、服用済み袋と記録を一緒に確認して医療職へ共有する。
課題③ 緊急時や連絡できない時に、決めた人へ助けを求めたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
緊急時や連絡できない時に、決めた人へ助けを求めたい。
長期目標
状況に応じた連絡と見守りが機能する。
短期目標
強い変化時に緊急ボタンを押し、連絡がない場合の確認順序を本人・長女が説明できる。
サービス内容
本人の了承を得て連絡網と合鍵管理を整え、長女、隣人、支援者の順序を見える化する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 毎朝の体調を確認し、娘へ連絡したい。 | 本人が日課として体調と安否を伝えられる。 | 体重と息切れを記録し、九時までに定型メッセージを送れる。 | 記録表とスマートフォンを同じ場所へ置き、送信できない場合の連絡方法も本人と確認する。 |
| 服薬と訪問支援を利用し、生活を整えたい。 | 必要な支援を受けながら一人暮らしを継続できる。 | 朝夕の薬を確認し、週二回の訪問時に記録と残薬を支援者へ示せる。 | 支援者は本人の確認を待ち、服用済み袋と記録を一緒に確認して医療職へ共有する。 |
| 緊急時や連絡できない時に、決めた人へ助けを求めたい。 | 状況に応じた連絡と見守りが機能する。 | 強い変化時に緊急ボタンを押し、連絡がない場合の確認順序を本人・長女が説明できる。 | 本人の了承を得て連絡網と合鍵管理を整え、長女、隣人、支援者の順序を見える化する。 |
心不全・独居のケアプランで意識したいポイント
本人の居住希望から始める
急変リスクだけでなく、自宅で暮らしたい理由と本人ができる安全行動を確認します。
通常・相談・緊急を分ける
毎朝の安否、体調相談、緊急ボタンの使い分けを明確にします。
本人の了承範囲を守る
近隣への情報共有と合鍵は、本人が了承した相手と内容に限定します。
文例を使うときのポイント
- 本人の居住希望を確認する
- 体調確認と連絡を日課にする
- 服薬確認へ本人が参加する
- 緊急ボタンを携帯する
- 連絡がない時の順序を共有する
まとめ
心不全の独居支援では、本人ができる体調確認、服薬、連絡と、訪問・近隣支援を組み合わせます。
本人の了承のもとで連絡網を整え、住み慣れた自宅での生活を支える計画にします。
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