脳梗塞後遺症による左片麻痺がある利用者では、屋外の段差や人通りへの不安から、買い物を家族任せにしやすくなります。
歩行距離だけでなく、道路横断、休憩、荷物、店内での選択、援助要請を一連の生活行為として評価することが重要です。
ここでは、右手で杖を使い、休憩しながら近所の青果店へ行き、自分で季節の果物を選びたい利用者を例に紹介します。
この記事が参考になるケース
- 季節の果物を選び、孫へ届けることを楽しみにしてきた
- 右手でT字杖を操作できる
- 平坦路を百メートル程度歩ける
- 途中の公園ベンチで休憩できる
- 信号は青を確認し、夫の声かけで余裕を持って渡れる
- 店内では右側の棚の商品を自分で取れる
- 荷物は夫のリュックへ入れる
- 本人は果物を自分で選びたい
- 夫は道路横断と荷物を支援したい
屋外路面、道路横断、休憩場所、店内動線、荷物、本人が選びたい商品を実際の経路で確認してください。
※急な麻痺や言葉の変化、強い頭痛、意識の変化等がある場合は外出を中止し、速やかに医療機関へ相談してください。
利用者像の例
- 70歳・女性・要介護1
- 夫と二人暮らし
- 脳梗塞後遺症による左片麻痺がある
- 季節の果物を選び、孫へ届けることを楽しみにしてきた
- 右手でT字杖を操作できる
- 平坦路を百メートル程度歩ける
- 途中の公園ベンチで休憩できる
- 信号は青を確認し、夫の声かけで余裕を持って渡れる
- 店内では右側の棚の商品を自分で取れる
- 荷物は夫のリュックへ入れる
- 本人は果物を自分で選びたい
- 夫は道路横断と荷物を支援したい
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
杖で休みながらなら青果店へ行けるので、孫に渡す果物は自分で見て選びたい。
家族の意向
おすすめ文例
荷物は私が持ち、信号では余裕を持って渡れるよう一緒に確認し、店では本人の選択を待ちたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は夫と暮らし、季節の果物を自分で選んで孫へ届ける楽しみを続けたいと希望している。
左片麻痺があるが、右手でT字杖を使い、平坦路を百メートル程度歩き、公園のベンチで休憩できる。
信号を自分で確認し、夫の短い声かけを受けると余裕を持って横断でき、店内では右側の商品を手に取れる。
夫が道路横断と荷物を支援し、本人が歩行、休憩、商品選択を行う役割分担が必要である。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が杖歩行と商品選択の力を活かし、近所の青果店への買い物を継続できるよう支援する。公園ベンチで休憩し、混雑の少ない時間帯に夫と外出し、信号の変化を一緒に確認する。荷物は夫が持ち、店内では本人が見て触れて選ぶ時間を確保する。
別の表現|短めにまとめたい場合
本人が杖や装具を使い、休憩しながら近所への外出を続けられるよう支援する。道路状況や疲労を確認し、安全を優先しながら本人の行きたい気持ちを尊重する。
第2表の文例
歩行距離を伸ばすことだけでなく、本人が安全に店へ行き、孫へ届ける果物を自分で選べることを目標にします。
課題① 杖を使い、休憩しながら青果店まで歩きたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
杖を使い、休憩しながら青果店まで歩きたい。
長期目標
転倒なく近所の店へ外出できる。
短期目標
T字杖で百メートル歩き、公園ベンチで一度休憩できる。
サービス内容
平坦な経路と杖先を確認し、夫は麻痺側後方から見守り、本人の休憩希望を待つ。
課題② 信号を確認し、安全に道路を渡りたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
信号を確認し、安全に道路を渡りたい。
長期目標
夫と確認しながら横断歩道を利用できる。
短期目標
青信号の開始時に渡り始め、夫の声かけで歩行へ集中できる。
サービス内容
混雑の少ない時間を選び、信号を本人と指さし確認し、時間が短い場合は次の青を待つ。
課題③ 店で季節の果物を自分で選びたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
店で季節の果物を自分で選びたい。
長期目標
本人の選択が買い物へ反映される。
短期目標
右側の商品を手に取り、二種類から希望を選べる。
サービス内容
夫は商品を先に決めず、本人が選んだ物をリュックへ入れ、会計だけ必要に応じて補助する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 杖を使い、休憩しながら青果店まで歩きたい。 | 転倒なく近所の店へ外出できる。 | T字杖で百メートル歩き、公園ベンチで一度休憩できる。 | 平坦な経路と杖先を確認し、夫は麻痺側後方から見守り、本人の休憩希望を待つ。 |
| 信号を確認し、安全に道路を渡りたい。 | 夫と確認しながら横断歩道を利用できる。 | 青信号の開始時に渡り始め、夫の声かけで歩行へ集中できる。 | 混雑の少ない時間を選び、信号を本人と指さし確認し、時間が短い場合は次の青を待つ。 |
| 店で季節の果物を自分で選びたい。 | 本人の選択が買い物へ反映される。 | 右側の商品を手に取り、二種類から希望を選べる。 | 夫は商品を先に決めず、本人が選んだ物をリュックへ入れ、会計だけ必要に応じて補助する。 |
脳梗塞後遺症・左片麻痺の屋外歩行ケアプランで意識したいポイント
経路全体を確認する
自宅前だけでなく、路面、信号、休憩、店内、帰路までを一連で評価します。
荷物と歩行を分ける
本人は杖操作へ集中し、荷物は同行者が持つことで役割を保ちながら安全を確保します。
買い物の選択を残す
同行者が商品を決めず、本人が見て選ぶ時間を生活目標へ反映します。
文例を使うときのポイント
- 実際の屋外経路を確認する
- 道路横断に必要な時間を見る
- 休憩場所を決める
- 荷物を持たない方法を整える
- 本人の商品選択を待つ
まとめ
左片麻痺の屋外歩行では、路面、横断、休憩、荷物、店内動線を具体的に評価します。
夫との役割分担により、本人が孫へ届ける果物を自分で選ぶ楽しみを続けられます。
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