ケアプラン文例【大腿骨頸部骨折後・動作時痛】|痛みと付き合いながら生活を広げる第1表・第2表の記入例

大腿骨頸部骨折後は、動作時の痛みへの不安から必要以上に活動を控え、生活範囲が狭くなることがあります。

本記事では、痛みの程度と生じる動作を本人が伝え、休息を取り入れながら身の回りのことを続ける事例を紹介します。

ここでは、痛みを我慢させたり医学的判断を支援者だけで行ったりせず、変化を医療職へ共有する計画とします。を例に紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 本人は朝の身支度と仏壇の花の水替えを自分で続けたいと希望している。

痛みの有無だけでなく、いつ、どの動作で、どの程度生じ、休むとどう変化するかを本人の表現で確認する。

急な痛みの増強、腫れ、発熱、転倒等がみられた場合は、あらかじめ定めた連絡手順に沿って医療職へ共有する。

利用者像の例

  • 78歳女性。大腿骨頸部骨折の手術後に退院し、屋内は歩行器で移動している。
  • 座位での洗面や食事準備は行えるが、立ち上がりと歩き始めに鼠径部周辺の痛みを訴える。
  • 痛みがあっても家族へ迷惑をかけたくない気持ちから無理をし、その後長く横になることがある。
  • 本人は朝の身支度と仏壇の花の水替えを自分で続けたいと希望している。

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

朝の支度と花の水替えは自分で続けたい。痛い時は我慢せず、休みながら動けるようになりたい。

家族の意向

おすすめ文例

本人が無理をしていないか心配。痛みの聞き方と、受診相談が必要な変化を知っておきたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は歩行器を使った移動と座位での身支度が可能で、生活上の役割を続ける意欲がある。

動作時痛を我慢して活動した後に長時間休むことがあり、活動と休息の配分が安定していない。

本人が痛みを具体的に伝え、動作方法と休息を調整し、変化を主治医やリハビリ職へ共有できる支援が必要である。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が痛みの部位、強さ、動作との関係を伝えやすい方法を整える。理学療法士等が立ち上がりや歩行を確認し、身体状況に合う動作方法と休息の取り方を共有する。家族は痛みを否定せず、本人の選択を確認して必要時に医療職へ連絡する。

別の表現|短めにまとめたい場合

本人が痛みを具体的に伝えられるようにし、専門職が確認した動作と休息方法を用いながら、家族が本人の選択を尊重して活動を支える。

第2表の文例

痛みの把握と活動・休息の調整を行い、本人が大切にする日課を継続する。

課題① 痛みを我慢せず伝え、無理のない方法で身の回りのことを続けたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

痛みを我慢せず伝え、無理のない方法で身の回りのことを続けたい。

長期目標

痛みの状態に合わせて活動と休息を調整し、日課を継続できる。

短期目標

動作前後の痛みを言葉や数値で伝え、必要時に休息を選べる。

サービス内容

支援者は痛みの部位、程度、出現動作、休息後の変化を確認し、経過を本人と共有する。

課題② 立ち上がりや歩き始めの負担を減らしたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

立ち上がりや歩き始めの負担を減らしたい。

長期目標

本人に合う動作手順と福祉用具を使い、安全に移動できる。

短期目標

手すりと歩行器を所定位置に置き、確認した手順で立ち上がれる。

サービス内容

理学療法士等が動作と用具の高さを評価し、本人・家族へ無理の少ない方法を実地で共有する。

課題③ 朝の身支度と仏壇の花の水替えを続けたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

朝の身支度と仏壇の花の水替えを続けたい。

長期目標

休息を取り入れながら、自分の役割を継続できる。

短期目標

座位で身支度を行い、体調のよい日に家族と分担して水替えができる。

サービス内容

家族は水の運搬等を分担し、本人が行う工程を確認して先回りし過ぎない。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
痛みを我慢せず伝え、無理のない方法で身の回りのことを続けたい。痛みの状態に合わせて活動と休息を調整し、日課を継続できる。動作前後の痛みを言葉や数値で伝え、必要時に休息を選べる。支援者は痛みの部位、程度、出現動作、休息後の変化を確認し、経過を本人と共有する。
立ち上がりや歩き始めの負担を減らしたい。本人に合う動作手順と福祉用具を使い、安全に移動できる。手すりと歩行器を所定位置に置き、確認した手順で立ち上がれる。理学療法士等が動作と用具の高さを評価し、本人・家族へ無理の少ない方法を実地で共有する。
朝の身支度と仏壇の花の水替えを続けたい。休息を取り入れながら、自分の役割を継続できる。座位で身支度を行い、体調のよい日に家族と分担して水替えができる。家族は水の運搬等を分担し、本人が行う工程を確認して先回りし過ぎない。

動作時痛がある場合のケアプラン作成ポイント

痛みを具体的に把握する

強さだけでなく、動作、時間帯、持続、休息による変化を記録する。

我慢を前提にしない

本人が中止や休息を選べる目標とし、達成回数だけで評価しない。

変化の共有先を決める

支援者が治療判断をせず、変化を医療職へ伝える基準と連絡先を共有する。

文例を使うときのポイント

  • 本人が使いやすい痛みの表現方法を選んで追記する。
  • サービス間で痛みと活動量の記録をそろえ、変化を確認する。
  • 本人の役割が続いているかを痛みの経過と併せて評価する。

まとめ

動作時痛がある場合は、活動を一律に止めるのではなく、本人が状態を伝え、休息を選べる支援が重要です。

動作方法と環境を整え、医療職との共有を続けることで、本人の大切な日課を支えられます。

関連するケアプラン文例

  • 大腿骨頸部骨折後・退院直後・屋内歩行
  • 大腿骨頸部骨折後・起き上がり・ベッド移乗
  • 大腿骨頸部骨折後・訪問リハビリ

大腿骨骨折のケアプラン文例一覧へ戻る

コメント

タイトルとURLをコピーしました