脳梗塞後の訪問看護では、血圧や服薬の確認とともに、麻痺、嚥下、疲労、生活動作の変化を捉えます。再発への不安を必要な相談行動へつなげます。
本記事では、軽い右片麻痺があり、血圧測定はできても再発への不安から活動を控えすぎる方を想定します。日々の管理、急変時の行動、家事や散歩の再開を結びつける訪問看護の第1表・第2表の文例です。
この記事が参考になるケース
- 70代男性。脳梗塞後の軽い右片麻痺があり妻と二人暮らし。血圧測定はできるが、再発への不安から活動を控えすぎる日がある。
- 本人は「再発に気をつけながら、家の中の役割と散歩を続けたい。」と希望している。
- 家族は「異変の見分け方を知り、本人の活動を安心して見守りたい。」と考えている。
医療的支援は主治医の指示に基づき、状態に応じて訪問看護事業所・関係職種と確認します。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
再発に気をつけながら、家の中の役割と散歩を続けたい。
家族の意向
おすすめ文例
異変の見分け方を知り、本人の活動を安心して見守りたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
70代男性。脳梗塞後の軽い右片麻痺があり妻と二人暮らし。血圧測定はできるが、再発への不安から活動を控えすぎる日がある。
本人は血圧測定を続けられるが、再発への不安により活動を控えすぎる日がある。普段の麻痺や疲労と急な変化を本人・妻と整理し、緊急時の行動と、状態に合う日常活動の範囲を主治医・リハビリ職と確認する必要がある。
訪問看護師が血圧、脈拍、意識、麻痺、構音、嚥下等を確認し、主治医から示された緊急時対応を本人・家族と共有する。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が再発への不安を相談しながら家庭内の役割と安全な活動を続けられるよう、訪問看護が血圧・服薬・神経症状・嚥下を確認し、主治医やリハビリ職と連携して早期相談と生活の再構築を支援します。
別の表現|短めにまとめたい場合
血圧・服薬を確認し、急な麻痺や言葉の変化への対応を共有します。再発への不安に配慮し、家庭内の役割と散歩を支えます。
第2表の文例
サービスを利用すること自体ではなく、本人が望む生活を続けられることを目標にします。
課題① 再発の兆候を知り、安心して生活したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
再発の兆候を知り、安心して生活したい。
長期目標
異変時に早期対応でき、安定した在宅生活を継続できる。
短期目標
急な麻痺や言葉の変化など連絡が必要な症状を本人・家族が確認できる。
サービス内容
訪問看護師が血圧、脈拍、意識、麻痺、構音、嚥下等を確認し、主治医から示された緊急時対応を本人・家族と共有する。
課題② 薬と血圧管理を続け、再発を予防したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
薬と血圧管理を続け、再発を予防したい。
長期目標
治療を継続し、血圧と体調を安定させられる。
短期目標
決めた方法で血圧と服薬状況を確認できる。
サービス内容
測定環境、記録、残薬、効果・副作用を確認し、変化は主治医・薬剤師へ報告して管理方法を調整する。
課題③ 無理のない範囲で役割と活動を続けたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
無理のない範囲で役割と活動を続けたい。
長期目標
残存能力を生かし、本人らしい生活を送れる。
短期目標
疲労と安全を確認しながら家事や散歩へ参加できる。
サービス内容
麻痺、バランス、疲労、転倒リスクを確認し、主治医の指示とリハビリ職の助言に沿って活動方法を共有する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 再発の兆候を知り、安心して生活したい。 | 異変時に早期対応でき、安定した在宅生活を継続できる。 | 急な麻痺や言葉の変化など連絡が必要な症状を本人・家族が確認できる。 | 訪問看護師が血圧、脈拍、意識、麻痺、構音、嚥下等を確認し、主治医から示された緊急時対応を本人・家族と共有する。 |
| 薬と血圧管理を続け、再発を予防したい。 | 治療を継続し、血圧と体調を安定させられる。 | 決めた方法で血圧と服薬状況を確認できる。 | 測定環境、記録、残薬、効果・副作用を確認し、変化は主治医・薬剤師へ報告して管理方法を調整する。 |
| 無理のない範囲で役割と活動を続けたい。 | 残存能力を生かし、本人らしい生活を送れる。 | 疲労と安全を確認しながら家事や散歩へ参加できる。 | 麻痺、バランス、疲労、転倒リスクを確認し、主治医の指示とリハビリ職の助言に沿って活動方法を共有する。 |
訪問看護のケアプラン作成ポイント
本人の生活目標から位置づける
看護の実施自体を目標にせず、本人が自宅で続けたい暮らしや役割を確認します。
医療と生活をつなぐ
家事や散歩を控えた理由が、実際の体調変化なのか再発への不安なのかを聞き取ります。本人が測れる血圧や行える家事を残し、見守りが必要な動作を具体化します。活動量だけを増やそうとせず、本人の安心感と疲労、妻の見守り負担も合わせて評価します。
普段の状態・急な変化・活動への不安を分ける
血圧、服薬、神経症状、嚥下、転倒、疲労、活動量、再発不安、本人の役割、家族の見守り負担を確認します。
文例を使うときのポイント
- 突然の顔のゆがみ、片側の手足の力の入りにくさ、言葉が出ない・ろれつが回らない等で脳卒中が疑われる場合は、訪問日や折り返しの連絡を待たず119番へ連絡する行動を本人・家族と共有します。普段からある麻痺との違いと、主治医から示された注意点も確認します。
- 本人と家族の意向を分けて確認します。
- 病状・生活・サービス提供状況の変化に応じて見直します。
まとめ
血圧測定や服薬管理を生活に生かしつつ、再発への不安から活動を控えすぎていないか確認します。急な変化への対応と家事・散歩の再開を関係者で共有します。
急な症状への対応は、国立循環器病研究センター「脳卒中・脳血管の病気」も確認してください。


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