心不全や呼吸器疾患がある方には、運動量を一律に増やさず、症状と主治医の指示を確認して日常動作へ休息を組み込みます。
本記事では、息切れがある方の洗面・更衣に休息を取り入れる訪問リハビリのケアプランを紹介します。活動量を増やすことだけを目指さず、体調に合う手順と支援を第1表・第2表で整理します。
この記事が参考になるケース
- 80代男性。慢性心不全と呼吸器疾患があり妻と二人暮らし。洗面や更衣後に息切れするが、朝の身支度は自分で続けたい。
- 本人は「息切れとうまく付き合い、朝の支度を自分で行いたい。」と希望している。
- 家族は「無理をして悪化しない範囲で、本人の動作を見守りたい。」と考えている。
訪問リハビリテーションは主治医の指示に基づき、本人の状態と生活目標に合わせて事業所・関係職種と内容を確認します。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
息切れとうまく付き合い、朝の支度を自分で行いたい。
家族の意向
おすすめ文例
無理をして悪化しない範囲で、本人の動作を見守りたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
80代男性。慢性心不全と呼吸器疾患があり妻と二人暮らし。洗面や更衣後に息切れするが、朝の身支度は自分で続けたい。
本人には「息切れとうまく付き合い、朝の支度を自分で行いたい。」という希望があり、現在行えていることと生活上の役割を生かす必要がある。
主治医の指示に基づき呼吸、脈拍、疲労、動作時の症状を確認し、省エネルギー動作と休息方法を練習する。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が息切れの程度に応じて休息を取りながら朝の洗面と更衣を続けられるよう、訪問リハビリテーションが主治医の指示と体調を確認し、動作手順・姿勢・活動量を家族や看護職と共有します。
別の表現|短めにまとめたい場合
息切れに応じて休息を取り、洗面と更衣を無理なく続けられるよう支援します。
第2表の文例
サービスを利用すること自体ではなく、本人が望む生活を続けられることを目標にします。
課題① 息切れを調整しながら身支度をしたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
息切れを調整しながら身支度をしたい。
長期目標
体調を安定させ、朝の洗面と更衣を継続できる。
短期目標
座位と休憩を取り入れ、洗面・更衣を行える。
サービス内容
主治医の指示に基づき呼吸、脈拍、疲労、動作時の症状を確認し、省エネルギー動作と休息方法を練習する。
課題② 体調に合う活動量を知りたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
体調に合う活動量を知りたい。
長期目標
過活動と過度な安静を避け、生活に必要な体力を保てる。
短期目標
活動後の症状を記録し、翌日の体調と合わせて相談できる。
サービス内容
家事・移動・休息の時間を確認し、看護職と情報共有して本人が実行できる活動計画を作る。
課題③ 家族に適切な見守りをしてほしい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
家族に適切な見守りをしてほしい。
長期目標
家族が悪化兆候を理解し、安心して本人の活動を支えられる。
短期目標
中止・連絡が必要な症状を本人・家族が確認できる。
サービス内容
主治医から示された中止基準と連絡手順を共有し、家族へ急かさない見守り方法を助言する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 息切れを調整しながら身支度をしたい。 | 体調を安定させ、朝の洗面と更衣を継続できる。 | 座位と休憩を取り入れ、洗面・更衣を行える。 | 主治医の指示に基づき呼吸、脈拍、疲労、動作時の症状を確認し、省エネルギー動作と休息方法を練習する。 |
| 体調に合う活動量を知りたい。 | 過活動と過度な安静を避け、生活に必要な体力を保てる。 | 活動後の症状を記録し、翌日の体調と合わせて相談できる。 | 家事・移動・休息の時間を確認し、看護職と情報共有して本人が実行できる活動計画を作る。 |
| 家族に適切な見守りをしてほしい。 | 家族が悪化兆候を理解し、安心して本人の活動を支えられる。 | 中止・連絡が必要な症状を本人・家族が確認できる。 | 主治医から示された中止基準と連絡手順を共有し、家族へ急かさない見守り方法を助言する。 |
訪問リハビリテーションのケアプラン作成ポイント
本人の生活目標から位置づける
訓練の実施自体を目標にせず、本人が自宅で続けたい動作や役割を確認します。
訓練と生活をつなぐ
洗面と更衣を続けて行うのか、座って一工程ずつ行うのかを実場面で比較します。本人ができる顔拭きや袖通しは任せ、妻は衣類・洗面用具の準備と休息の声かけを担います。普段より息切れが強い時は動作練習を優先せず、主治医・看護職に確認した中止・連絡手順に従います。
変化と連絡方法を共有する
洗面・更衣のどの工程で息切れが出たか、休息の回数、落ち着くまでの時間、手を貸した工程を記録します。同じ動作で普段と比較し、翌日までの疲労や浮腫等の変化も看護職と共有します。休息を増やしても普段の状態に戻らない場合は活動量を増やさず、決めた連絡手順で相談します。
文例を使うときのポイント
- 運動負荷と中止基準は主治医の指示を確認し、体調悪化時に訓練を優先しません。
- 本人と家族の意向を分けて確認します。
- 病状・生活・サービス提供状況の変化に応じて見直します。
まとめ
洗面・更衣の前後で息切れ、脈拍、回復時間を比較します。座位や休憩を取り入れ、体調に合う動作量へ調整します。


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