ケアプラン文例【脳梗塞後遺症・失行・歯磨き】|手順が分かりにくい場合の第1表・第2表の記入例

脳梗塞後遺症による失行がある利用者では、歯ブラシの使い方が途中で分からなくなり、家族が全て代行しやすくなります。

道具を持てるかだけでなく、開始、順序、物品選択、動作の模倣、終了確認を分けて評価することが重要です。

ここでは、写真三枚の手順と家族の見本があれば、右手で自分の歯を磨き、朝の身支度を続けたい利用者を例に紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 朝の洗面と整髪を丁寧に行ってきた
  • 右手の握力は保たれ歯ブラシを持てる
  • 歯ブラシとくしを同時に置くと迷うことがある
  • 歯ブラシだけを渡すと口元へ運べる
  • 写真三枚と妻の見本で上下の歯を磨ける
  • うがいはコップを見せると行える
  • 本人は自分で身支度をしたい
  • 妻は一動作ずつ見本を示したい

筋力だけでなく、道具の選択、開始、順序、模倣、終了確認を分け、どの手がかりなら本人が動作できるか確認してください。

※急な動作の変化、麻痺、言葉の変化、意識の変化等がある場合は、速やかに医療機関へ相談してください。

利用者像の例

  • 73歳・男性・要介護2
  • 妻と二人暮らし
  • 脳梗塞後遺症による観念運動失行がある
  • 朝の洗面と整髪を丁寧に行ってきた
  • 右手の握力は保たれ歯ブラシを持てる
  • 歯ブラシとくしを同時に置くと迷うことがある
  • 歯ブラシだけを渡すと口元へ運べる
  • 写真三枚と妻の見本で上下の歯を磨ける
  • うがいはコップを見せると行える
  • 本人は自分で身支度をしたい
  • 妻は一動作ずつ見本を示したい

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

道具を一つずつ見せてもらえば歯を磨けるので、朝の身支度はできるだけ自分でしたい。

家族の意向

おすすめ文例

手を取って動かす前に、写真と見本を一つずつ示し、本人が動き始めるのを待ちたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は妻と暮らし、長年大切にしてきた朝の身支度をできるだけ自分で行いたいと希望している。

失行があり複数の道具から歯ブラシを選ぶことに迷うが、歯ブラシだけを示すと右手で持って口元へ運べる。

写真三枚と妻の見本を一動作ずつ確認すると上下の歯を磨き、コップを見せるとうがいができる。

物品を一つずつ提示し、本人が模倣して動作する時間を確保し、家族は手を動かす介助を急がない必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が右手と視覚的な手がかりを使い、歯磨きの一連動作を続けられるよう支援する。洗面台には一度に使う道具だけを置き、写真を一枚ずつ示して本人の開始を待つ。妻は短い言葉と見本を用い、本人が動作できない工程のみ必要な範囲で支援する。

別の表現|短めにまとめたい場合

本人が分かりやすい順序で歯磨きを行えるよう、道具の配置や声かけを統一する。できる動作を活かし、難しい部分のみ支援して口腔の清潔を保つ。

第2表の文例

家族が早く磨くことではなく、本人が分かる手がかりを使い、自分で歯磨きへ参加できることを目標にします。

課題① 使う道具を一つずつ確認し、自分で歯を磨きたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

使う道具を一つずつ確認し、自分で歯を磨きたい。

長期目標

本人が必要な道具を使って口腔清潔を保てる。

短期目標

歯ブラシだけを提示すると右手で持ち、口元へ運べる。

サービス内容

洗面台の不要物品を片づけ、使う順に歯ブラシ、コップを一つずつ提示する。

課題② 写真と見本を見て、磨く順番を続けたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

写真と見本を見て、磨く順番を続けたい。

長期目標

視覚的な手がかりで一連の歯磨き動作を行える。

短期目標

写真三枚を順に見て、上、下、うがいの動作を行える。

サービス内容

妻は一動作ずつ見本を示し、本人の開始を十秒程度待ってから次へ進む。

課題③ 朝の身支度を自分で整えたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

朝の身支度を自分で整えたい。

長期目標

本人らしい朝の習慣を継続できる。

短期目標

歯磨き後に、くしを提示されると右手で髪を整えられる。

サービス内容

歯磨き終了後に道具を入れ替え、本人が鏡で仕上がりを確認できるようにする。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
使う道具を一つずつ確認し、自分で歯を磨きたい。本人が必要な道具を使って口腔清潔を保てる。歯ブラシだけを提示すると右手で持ち、口元へ運べる。洗面台の不要物品を片づけ、使う順に歯ブラシ、コップを一つずつ提示する。
写真と見本を見て、磨く順番を続けたい。視覚的な手がかりで一連の歯磨き動作を行える。写真三枚を順に見て、上、下、うがいの動作を行える。妻は一動作ずつ見本を示し、本人の開始を十秒程度待ってから次へ進む。
朝の身支度を自分で整えたい。本人らしい朝の習慣を継続できる。歯磨き後に、くしを提示されると右手で髪を整えられる。歯磨き終了後に道具を入れ替え、本人が鏡で仕上がりを確認できるようにする。

脳梗塞後遺症・失行のケアプランで意識したいポイント

筋力と動作の組み立てを分ける

手が動くのに道具の使い方で迷う場合は、選択と順序の支援を検討します。

手がかりを一つずつ示す

写真、見本、短い言葉を同時に重ねず、本人が反応しやすい方法を一つずつ使います。

家族が手を動かしすぎない

本人が開始するまで待ち、難しい工程だけを部分的に支援します。

文例を使うときのポイント

  • 道具選択と手指能力を分けて見る
  • 物品を一つずつ提示する
  • 写真を一工程ずつ使う
  • 見本後に反応を待つ
  • 終了確認まで評価する

まとめ

失行がある歯磨きでは、道具選択、開始、順序、模倣を工程ごとに評価します。

物品と写真を一つずつ提示することで、本人が右手を使い、朝の身支度へ参加できる計画になります。

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