脳梗塞後の退院直後は、本人も家族も新しい動作や介助に慣れず、家族が安全を優先して全てを手伝い、疲労を抱えやすくなります。
本人のできる動作、家族が不安な場面、休息、相談先、支援サービスを整理し、在宅生活を一緒に整えることが重要です。
ここでは、左手で食事と整容を行える力を活かし、妻は移乗介助を学びながら週一回休息を確保したい退院直後の利用者を例に紹介します。
この記事が参考になるケース
- 自宅の居間で妻と過ごす生活を希望している
- 左手で食事と整容ができる
- ベッドから端座位になる動作は見守りで行える
- 車椅子移乗時に妻の介助を要する
- 妻は介助方法への不安と夜間の疲労がある
- 訪問支援へ質問したい内容をメモできる
- 本人はできる動作を自分で続けたい
- 妻は安全な介助を学び休息も取りたい
退院時情報、本人のできる動作、家族の不安と疲労、夜間、相談先、介助方法、休息確保を早期に確認してください。
※退院時の医療・リハビリ情報を関係者で共有し、急な症状変化時は速やかに医療機関へ相談してください。
利用者像の例
- 77歳・男性・要介護3
- 妻と二人暮らしで退院後二週間
- 脳梗塞後遺症による右片麻痺がある
- 自宅の居間で妻と過ごす生活を希望している
- 左手で食事と整容ができる
- ベッドから端座位になる動作は見守りで行える
- 車椅子移乗時に妻の介助を要する
- 妻は介助方法への不安と夜間の疲労がある
- 訪問支援へ質問したい内容をメモできる
- 本人はできる動作を自分で続けたい
- 妻は安全な介助を学び休息も取りたい
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
左手で食事と身支度はできるので、妻に全部してもらわず自分で続けたい。
家族の意向
おすすめ文例
移乗の方法を専門職に確認し、週一回は支援を利用して休める時間を持ちたい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
本人は退院後、妻と住み慣れた自宅で暮らし、左手でできる食事と整容を自分で続けたいと希望している。
右片麻痺があるが、左手で食事・整容を行い、ベッドから端座位になる動作は見守りで行える。
車椅子移乗には妻の介助を要するが、妻は方法への不安と夜間疲労を抱えている。
専門職から介助方法を確認し、本人のできる動作を共通化し、妻が週一回休息できる支援体制を早期に整える必要がある。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が左手で行える生活動作を継続し、妻が全てを代行しない在宅生活を整える。移乗方法を本人・妻・訪問支援で実際に確認し、同じ手順と合図を共有する。妻の睡眠と疲労を定期的に確認し、週一回の休息と相談機会を確保する。
別の表現|短めにまとめたい場合
本人ができる動作を続けながら、夫婦が無理なく在宅生活を整えられるよう支援する。介助方法とサービスの役割を共有し、家族の負担や不安にも継続して対応する。
第2表の文例
家族が介助を抱え込むことではなく、本人のできる動作と専門職の支援を組み合わせ、夫婦が無理なく在宅生活へ慣れることを目標にします。
課題① 左手でできる食事と整容を自分で続けたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
左手でできる食事と整容を自分で続けたい。
長期目標
本人の残存能力を活かして日常生活へ参加できる。
短期目標
食具と整容品を左側に準備すると、自分で食事と洗面を行える。
サービス内容
物品配置を統一し、妻は本人の動作を待ち、困った工程のみ支援する。
課題② 妻と同じ方法で安全に車椅子へ移りたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
妻と同じ方法で安全に車椅子へ移りたい。
長期目標
本人・妻が共通手順で移乗できる。
短期目標
端座位、足底、合図を確認し、専門職から示された方法で移乗できる。
サービス内容
訪問時に実際のベッドと車椅子で練習し、手順と中止基準を見える位置に置く。
課題③ 妻も休息を取り、夫婦で在宅生活を続けたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
妻も休息を取り、夫婦で在宅生活を続けたい。
長期目標
介護負担を調整しながら自宅生活を継続できる。
短期目標
妻が週一回、二時間以上介護から離れて休める。
サービス内容
本人と妻の希望を確認し、通所・訪問・家族支援等を組み合わせ、月一回負担を見直す。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 左手でできる食事と整容を自分で続けたい。 | 本人の残存能力を活かして日常生活へ参加できる。 | 食具と整容品を左側に準備すると、自分で食事と洗面を行える。 | 物品配置を統一し、妻は本人の動作を待ち、困った工程のみ支援する。 |
| 妻と同じ方法で安全に車椅子へ移りたい。 | 本人・妻が共通手順で移乗できる。 | 端座位、足底、合図を確認し、専門職から示された方法で移乗できる。 | 訪問時に実際のベッドと車椅子で練習し、手順と中止基準を見える位置に置く。 |
| 妻も休息を取り、夫婦で在宅生活を続けたい。 | 介護負担を調整しながら自宅生活を継続できる。 | 妻が週一回、二時間以上介護から離れて休める。 | 本人と妻の希望を確認し、通所・訪問・家族支援等を組み合わせ、月一回負担を見直す。 |
脳梗塞後・退院直後のケアプランで意識したいポイント
退院後早期に再評価する
病院でできた動作が自宅環境でどう変わるか、早い時期に確認します。
本人のできる動作を家族と共有する
安全のために全介助へせず、食事や整容など本人が行える工程を統一します。
家族の休息を計画に入れる
介助方法だけでなく、睡眠、相談、介護から離れる時間を具体化します。
文例を使うときのポイント
- 退院時情報を共有する
- 自宅で動作を再確認する
- 介助手順と合図を統一する
- 家族の夜間疲労を確認する
- 休息と相談の予定を作る
まとめ
退院直後は、本人のできる動作と家族が不安な介助を自宅で再評価します。
専門職と手順を共有し、妻の休息を計画へ入れることで、夫婦が無理なく在宅生活へ移行できます。
関連するケアプラン文例
- ケアプラン文例【脳梗塞後遺症・ベッド移乗】
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