ケアプラン文例【大腿骨頸部骨折後・玄関の上がり框】|段差を越えて外出する第1表・第2表の記入例

大腿骨頸部骨折後は、屋内歩行が安定しても玄関の上がり框が外出再開の大きな壁になることがあります。

本記事では、手すりと踏み台を活用し、本人が自宅の玄関から安全に出入りして近所への外出を再開する事例を紹介します。

ここでは、段差昇降の方法は住宅環境と身体状況により異なるため、専門職の評価に基づいて個別に設定します。を例に紹介します。

この記事が参考になるケース

  • 長女が週3回訪問し、本人の外出を手伝えるが、安全な介助位置が分からない。

段差の高さだけでなく、手すり位置、足元の広さ、靴の着脱、扉の開閉、補助具の受け渡しまで一連の動作として評価する。

踏み台や手すりの設置、足の運び方は理学療法士や福祉用具専門相談員等が確認し、本人・家族だけで自己流の方法を固定しない。

利用者像の例

  • 80歳女性。大腿骨頸部骨折後、屋内は杖で移動できる。
  • 玄関には約25センチの上がり框があり、降りる時に患側へ体重がかかる不安から外出を控えている。
  • 靴を選び、腰掛けて履くことはでき、以前は毎朝玄関先の鉢植えへ水をあげていた。
  • 長女が週3回訪問し、本人の外出を手伝えるが、安全な介助位置が分からない。

本人・家族の意向の文例

本人の意向

おすすめ文例

玄関から自分で出て、鉢植えの様子を見たい。怖い時は娘に見てもらいたい。

家族の意向

おすすめ文例

外へ出る楽しみを戻してあげたい。身体を引っ張らない安全な見守り方を覚えたい。

第1表の文例

利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

おすすめ文例

本人は杖歩行、座位での靴の着脱、外出準備ができ、鉢植えの世話を再開したい意欲がある。

上がり框を降りる際の不安と家族の介助方法への迷いから、退院後は玄関外へ出られていない。

専門職が実際の玄関で動作と環境を評価し、手すり、踏み台、椅子、杖の受け渡し、見守り位置を整える必要がある。

総合的な援助の方針

おすすめ文例

本人が希望する鉢植えの世話を外出練習の目的として共有する。理学療法士等と玄関動作を評価し、住宅環境に合う方法を本人・家族へ実地で伝える。本人が不安を伝えた時は中止や介助を選べるようにし、成功を急がせない。

別の表現|短めにまとめたい場合

本人が望む鉢植えの世話を目標に玄関動作と環境を専門職が確認し、不安時は中止や介助を選びながら段差昇降を練習する。

第2表の文例

玄関動作を工程ごとに整え、本人が自宅から外へ出る機会を取り戻す。

課題① 玄関の段差を安全に越え、鉢植えの世話を再開したい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

玄関の段差を安全に越え、鉢植えの世話を再開したい。

長期目標

手すり等を使い、必要な見守りで玄関を出入りできる。

短期目標

専門職と確認した手順で、長女の見守りのもと上がり框を昇降できる。

サービス内容

理学療法士等が足の運び、支持物、踏み台、杖の受け渡しを評価し、本人に合う方法を練習する。

課題② 靴の着脱を自分で行い、外出準備を続けたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

靴の着脱を自分で行い、外出準備を続けたい。

長期目標

安定した座位で靴を選び、自分で履いて外出準備ができる。

短期目標

玄関椅子に腰掛け、滑りにくい靴を自分で履ける。

サービス内容

支援者は椅子の高さと靴の置き場所を整え、本人が行える工程を待って必要時のみ支援する。

課題③ 不安な時に見守りや介助を頼みたい。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

不安な時に見守りや介助を頼みたい。

長期目標

段差への不安を伝え、その日の体調に合う方法を選べる。

短期目標

昇降前に本人が「見ていて」「手伝って」と希望を伝えられる。

サービス内容

家族は本人の合図を待ち、専門職から確認した位置で見守り、身体を急に引かない。

第2表の完成イメージ

上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。

※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容
玄関の段差を安全に越え、鉢植えの世話を再開したい。手すり等を使い、必要な見守りで玄関を出入りできる。専門職と確認した手順で、長女の見守りのもと上がり框を昇降できる。理学療法士等が足の運び、支持物、踏み台、杖の受け渡しを評価し、本人に合う方法を練習する。
靴の着脱を自分で行い、外出準備を続けたい。安定した座位で靴を選び、自分で履いて外出準備ができる。玄関椅子に腰掛け、滑りにくい靴を自分で履ける。支援者は椅子の高さと靴の置き場所を整え、本人が行える工程を待って必要時のみ支援する。
不安な時に見守りや介助を頼みたい。段差への不安を伝え、その日の体調に合う方法を選べる。昇降前に本人が「見ていて」「手伝って」と希望を伝えられる。家族は本人の合図を待ち、専門職から確認した位置で見守り、身体を急に引かない。

玄関の上がり框を支えるケアプランのポイント

一連の動作を確認する

段差だけでなく、扉、靴、椅子、補助具の受け渡しを含めて評価する。

外出目的を明確にする

昇降練習自体を目標にせず、玄関の先で本人がしたいことへ結びつける。

自宅で実地確認する

病院内の段差だけで判断せず、実際の玄関で専門職と方法を確認する。

文例を使うときのポイント

  • 段差高と手すり位置、足元の奥行きを個別に確認する。
  • 天候や履物による変化も含めてモニタリングする。
  • 鉢植えや散歩など、外出後の楽しみが実現したかを評価する。

まとめ

玄関の上がり框は、屋内生活と地域生活を分ける重要な動作です。

実際の環境で方法と見守りを整え、本人が望む外出目的につなげることが大切です。

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