手紙には筆記具の操作以外にも内容を選ぶ力が必要であり、本人の文章を考える力を生かして姿勢・道具・代替方法を評価する必要がある。 通所リハビリで評価した動作を家庭で試し、本人の希望する暮らしへつなげる架空事例です。
本記事では、書字・手紙・手指動作を扱い、本人・家族の意向から第1表・第2表まで一貫した文例を紹介します。
この記事が参考になるケース
- 70代女性。脳梗塞後に利き手が使いにくい。短い文字を読め、孫へ伝えたい内容を考えられるが手紙を中断している。
- 本人は「孫に自分の言葉で手紙を送りたい。」と希望している。
- 家族は「本人が納得する形で気持ちを伝えてほしい。」と考えている。
サービスの利用可否・提供範囲・医療的支援は、保険者、事業所、主治医等へ確認します。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
孫に自分の言葉で手紙を送りたい。
家族の意向
おすすめ文例
本人が納得する形で気持ちを伝えてほしい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
70代女性。脳梗塞後に利き手が使いにくい。短い文字を読め、孫へ伝えたい内容を考えられるが手紙を中断している。
手紙には筆記具の操作以外にも内容を選ぶ力が必要であり、本人の文章を考える力を生かして姿勢・道具・代替方法を評価する必要がある。
職員が本人の話を聞き、必要時のみメモや選択肢で内容の整理を支援する。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人は「孫に自分の言葉で手紙を送りたい」と希望しており、その思いを今回の生活目標の中心に置きます。手紙には筆記具の操作以外にも内容を選ぶ力が必要であり、本人の文章を考える力を生かして姿勢・道具・代替方法を評価する必要がある。孫へ自分の言葉を届けたい希望に沿って、作業療法士が筆記動作と姿勢を評価して扱いやすい道具を試し、本人が望む範囲で家族の補助や別の伝達方法を組み合わせながら手紙を完成させる過程を支えます。家族の「本人が納得する形で気持ちを伝えてほしい」という意向にも配慮し、家族と宛名や投函等の分担を相談し、本人が納得できた点と負担を次回確認することで、家庭での実行状況と負担を関係者で確かめます。
別の表現|短めにまとめたい場合
書く道具と姿勢を本人に合わせ、自分の言葉で孫へ気持ちを伝える楽しみを支援します。
第2表の文例
サービスを利用すること自体ではなく、本人が望む生活を続けられることを目標にします。
課題① 伝えたい内容を自分で決めたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
伝えたい内容を自分で決めたい。
長期目標
自分の気持ちを表す手紙を作れる。
短期目標
短いメッセージを一つ選べる。
サービス内容
職員が本人の話を聞き、必要時のみメモや選択肢で内容の整理を支援する。
課題② 扱いやすい道具で書きたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
扱いやすい道具で書きたい。
長期目標
可能な筆記動作を生かして表現できる。
短期目標
筆記具と紙の位置を試して感想を伝えられる。
サービス内容
作業療法士が手の操作と疲れを評価し、道具や姿勢を調整して書く練習を行う。
課題③ 手紙を完成させて送りたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
手紙を完成させて送りたい。
長期目標
家庭で人とのつながりを続けられる。
短期目標
本人が選んだ部分を書き、必要な補助を頼める。
サービス内容
家族と宛名や投函等の分担を相談し、本人が納得できた点と負担を次回確認する。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 伝えたい内容を自分で決めたい。 | 自分の気持ちを表す手紙を作れる。 | 短いメッセージを一つ選べる。 | 職員が本人の話を聞き、必要時のみメモや選択肢で内容の整理を支援する。 |
| 扱いやすい道具で書きたい。 | 可能な筆記動作を生かして表現できる。 | 筆記具と紙の位置を試して感想を伝えられる。 | 作業療法士が手の操作と疲れを評価し、道具や姿勢を調整して書く練習を行う。 |
| 手紙を完成させて送りたい。 | 家庭で人とのつながりを続けられる。 | 本人が選んだ部分を書き、必要な補助を頼める。 | 家族と宛名や投函等の分担を相談し、本人が納得できた点と負担を次回確認する。 |
通所リハビリテーションのケアプラン作成ポイント
本人の生活目標から位置づける
サービス利用自体を目標にせず、本人が続けたい暮らし、役割、参加を確認します。
本人ができることを生かす
本人の能力と工夫を具体的に評価し、サービスによる代行や過介助を避けます。
関係者の役割を共有する
短いメッセージを一つ選べる。筆記具と紙の位置を試して感想を伝えられる。本人が選んだ部分を書き、必要な補助を頼める。 通所での実施状況と家庭で試した結果を共有し、難しかった条件から支援を見直します。
文例を使うときのポイント
- 文字の形だけを評価せず、本人の言葉で伝えられたことと満足感を重視します。
- 本人と家族の意向を分けて確認します。
- 体調・生活・サービス提供状況の変化に応じて見直します。
まとめ
手紙作成は、書字動作だけでなく、本人が伝えたい内容を選び、納得できる形で届けることが目標です。姿勢や筆記具を調整し、宛名や投函は必要に応じて家族が補い、疲労と満足度を確認しながら方法を見直します。


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