小規模多機能型居宅介護は、同じ事業所が通い・訪問・泊まりを組み合わせ、本人の状態と家族状況の変化に柔軟に対応します。馴染みの職員・場所を生かし、認知症の方の生活継続を支えます。
本記事では、認知症による夕方の不安と、同居する息子の出張への対応を想定した小規模多機能型居宅介護の文例を紹介します。通い・訪問・泊まりを生活継続につなげる第1表・第2表を示します。
この記事が参考になるケース
- 80代女性。認知症があり息子と同居。普段は通いを利用できるが、夕方の不安が強い日や息子の出張時には訪問・泊まりが必要となる。
- 本人は「知っている職員と過ごし、できるだけ自宅で暮らしたい。」と希望している。
- 家族は「急な予定や状態変化にも相談できる支援体制がほしい。」と考えている。
サービスの利用可否・提供範囲・医療的支援は、保険者、事業所、主治医等へ確認します。
本人・家族の意向の文例
本人の意向
おすすめ文例
知っている職員と過ごし、できるだけ自宅で暮らしたい。
家族の意向
おすすめ文例
急な予定や状態変化にも相談できる支援体制がほしい。
第1表の文例
利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果
おすすめ文例
80代女性。認知症があり息子と同居。普段は通いを利用できるが、夕方の不安が強い日や息子の出張時には訪問・泊まりが必要となる。
本人には「知っている職員と過ごし、できるだけ自宅で暮らしたい。」という希望があり、現在行えていることと生活上の役割を生かす必要がある。
本人の生活歴、日課、好み、意思表示を共有し、同じ職員が一貫した声かけを行う。通いで食事・交流・活動を本人が選べるようにする。
総合的な援助の方針
おすすめ文例
本人が馴染みの職員・場所との関係を保ち、自宅での習慣と役割を続けられるよう、通いを基本に不安が強い日の訪問と家族不在時の泊まりを柔軟に組み合わせ、本人と家族の生活を支援します。
別の表現|短めにまとめたい場合
自宅で暮らしたいという本人の意向を中心に、馴染みの職員が通い・訪問・泊まりを通じて日課を支えます。不安が強くなる時間と息子の不在予定を共有し、利用方法を事前に相談します。
第2表の文例
サービスを利用すること自体ではなく、本人が望む生活を続けられることを目標にします。
課題① 馴染みの職員と安心して過ごし、自宅生活を続けたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
馴染みの職員と安心して過ごし、自宅生活を続けたい。
長期目標
安心できる関係と日課を保ち、認知症があっても自宅を中心に生活できる。
短期目標
馴染みの職員の声かけで通いに参加し、好きな活動を一つ選べる。
サービス内容
本人の生活歴、日課、好み、意思表示を共有し、同じ職員が一貫した声かけを行う。通いで食事・交流・活動を本人が選べるようにする。
課題② 不安が強い時も、その日の状態に合う支援を受けたい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
不安が強い時も、その日の状態に合う支援を受けたい。
長期目標
状態変化時も環境の変化を抑え、落ち着いて生活できる。
短期目標
夕方の不安や家族不在時に、訪問または泊まりの利用を本人・家族と相談できる。
サービス内容
通い・訪問・泊まりを固定せず、本人の不安、生活リズム、家族予定に応じて事業所内で調整する。急な変更時も本人へ分かりやすく説明する。
課題③ 家族が一人で抱えず、仕事と介護を両立したい。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
家族が一人で抱えず、仕事と介護を両立したい。
長期目標
家族の健康と生活が保たれ、本人との在宅生活を継続できる。
短期目標
家族が早めに予定と負担を相談し、必要な支援を依頼できる。
サービス内容
家族の勤務、睡眠、負担を確認し、訪問・泊まりを調整する。利用時の本人の様子を共有し、家族の休息を支える。
第2表の完成イメージ
上の文例をつなげると、実際の第2表では次のような形になります。
※表は全体のつながりを確認するためのものです。文章をコピーするときは、上の各文例にあるコピーボタンを利用してください。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 馴染みの職員と安心して過ごし、自宅生活を続けたい。 | 安心できる関係と日課を保ち、認知症があっても自宅を中心に生活できる。 | 馴染みの職員の声かけで通いに参加し、好きな活動を一つ選べる。 | 本人の生活歴、日課、好み、意思表示を共有し、同じ職員が一貫した声かけを行う。通いで食事・交流・活動を本人が選べるようにする。 |
| 不安が強い時も、その日の状態に合う支援を受けたい。 | 状態変化時も環境の変化を抑え、落ち着いて生活できる。 | 夕方の不安や家族不在時に、訪問または泊まりの利用を本人・家族と相談できる。 | 通い・訪問・泊まりを固定せず、本人の不安、生活リズム、家族予定に応じて事業所内で調整する。急な変更時も本人へ分かりやすく説明する。 |
| 家族が一人で抱えず、仕事と介護を両立したい。 | 家族の健康と生活が保たれ、本人との在宅生活を継続できる。 | 家族が早めに予定と負担を相談し、必要な支援を依頼できる。 | 家族の勤務、睡眠、負担を確認し、訪問・泊まりを調整する。利用時の本人の様子を共有し、家族の休息を支える。 |
小規模多機能型居宅介護のケアプラン作成ポイント
本人の生活目標から位置づける
サービス利用自体を目標にせず、本人が続けたい暮らし、役割、参加を確認します。
本人ができることを生かす
本人が選べる活動や続けている日課を通いと自宅で共有します。夕方の不安は出現時間、直前の出来事、落ち着けた対応を記録し、泊まりの追加だけで解決しようとせず、声かけや過ごす場所の調整も検討します。
利用方法の変更が生活に合っているか確認する
本人の不安、日課、通い・訪問・泊まりの利用、帰宅後の様子、家族負担、馴染みの関係を確認します。
文例を使うときのポイント
- サービスを固定的に割り当てず、同一事業所の強みを生かして本人の状態と家族状況に応じた組み合わせを記載します。
- 本人と家族の意向を分けて確認します。
- 体調・生活・サービス提供状況の変化に応じて見直します。
まとめ
夕方の不安や息子の不在予定に合わせ、通い・訪問・泊まりを調整します。利用方法を変えた後の本人の様子と家族負担を確認します。


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